スレート屋根に苔が生える原因と対処法を徹底解説!

スレート屋根に苔が生える原因と対処法を徹底解説!

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スレート屋根に苔が生えてしまい、見た目が気になるだけでなく、雨漏りや劣化の原因にならないか心配していませんか?

苔はスレート屋根の劣化のサインのひとつです。

放置すればするほど建物全体の寿命に影響を及ぼす可能性があり、対処が遅れることで余計な修繕費用がかかることもあります。

本記事では、スレート屋根に苔が生える原因や、放置するリスク、適切な除去方法までを徹底解説します。

DIYでの対応の可否やプロに依頼する際のポイントも紹介しますので、屋根の状態に不安を感じている方はぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

株式会社ライフ総建 取締役

佐藤 勇太

さとう ゆうた

プロフィール

塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。

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スレート屋根に苔が生える原因

スレート屋根は軽量で施工しやすく、多くの住宅に採用されていますが、苔が生えやすいという特性があります。

では、なぜ苔が発生してしまうのか?主な原因を見ていきましょう。

日当たり・風通しが悪い

苔は、湿度の高い環境を好みます。

住宅が北側を向いていたり、隣家と密接していて日照時間が少なかったりすると、屋根が乾きにくくなります。

また、風通しが悪いと湿気がこもりやすく、苔の発生リスクが高まります。

特に、屋根の北面や下屋部分は日光が当たりにくく水分が蒸発しにくいため、苔が定着しやすい環境になる傾向にあります。

周囲に樹木が多い

自宅の周囲に木々が多い場合、落ち葉や花粉、鳥の糞などが屋根に付着しやすくなります。

これらが栄養源となり、苔が繁殖する原因になります。

また、木の陰によって日当たりが悪くなり、湿度も高く保たれるため、苔にとっては非常に好ましい環境です。

加えて落ち葉や枝が屋根に溜まると排水も妨げられ、屋根のダメージを助長することにもなります。

経年劣化による塗膜の劣化

スレート屋根は表面に防水性を持たせる塗膜が施されていますが、時間の経過とともにこの塗膜が劣化し、防水性や防汚性が低下します。

塗膜が劣化すると、雨水が屋根材に染み込みやすくなり、湿気が長時間残りやすくなります。

その結果、苔やカビ、藻などが発生しやすくなるということです。

カビや黒ずみとの違い

苔・カビ・黒ずみは見た目が似ていますが、それぞれ性質が異なります。

苔は植物の一種で、日陰や湿気の多い環境に繁殖し、根を張ることで屋根材を劣化させる恐れがあります。

一方、カビは微生物で、湿気を好んで屋根表面に黒や緑の斑点を形成します。

特に「黒ずみ」と呼ばれる汚れの多くは、黒カビが原因で発生しており、見た目以上に根を張っていることもあるため注意が必要です。

いずれも放置すると屋根材の耐久性を損なうリスクがあるため、適切な対応が大切です。

スレート屋根の苔を放置するとどうなる?

苔は見た目に悪影響を及ぼすだけでなく、屋根全体に深刻なダメージを与える可能性があります。

ここでは、苔を放置した場合に考えられるリスクを紹介します。

美観が悪くなる

苔が生えてしまうと、屋根の見た目が一気に古びてしまいます。

住宅全体の印象にも影響し、資産価値の低下につながることもあります。

また、苔は場所によってムラができやすいため、汚れとしても目立ちやすいです。

住宅の美観を保つためにも、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。

屋根材が劣化しやすくなる

苔は水分を含みやすいため、屋根の表面に長時間湿気をとどめてしまいます。

これにより、スレート材自体がもろくなり、ひび割れや破損の原因になります。

特に冬場は、水分が凍結と融解を繰り返すことで屋根材に大きなダメージを与える「凍害」が発生するリスクもあります。

除去費用が高くなる

苔を放置して状態が悪化すると、通常よりも洗浄の手間が増大することがあります。

結果として、除去にかかる費用も大きくなってしまうため、早めに対処することでメンテナンス費用を抑えることが大切です。

スレート屋根の苔を取る方法

では、実際にスレート屋根に生えた苔を除去するには、どのような方法があるのでしょうか?

ここでは、一般的に行われる3つの除去方法をご紹介します。

1.高圧洗浄

最もよく使われるのが、高圧洗浄機による除去方法です。

水の勢いで苔を削ぎ落とすため、薬剤を使わずに短時間で作業が可能です。

ただし、スレート材の状態によっては水圧によって破損することもあるため注意が必要です。

また、高圧洗浄だけでは苔の根まで完全に除去できない場合があるため、場合によっては薬剤を散布して除去するといった併用方法もあります。

2.塗装

苔が生えやすい状態になっている場合、再塗装を行うことで防水性・防藻性を高めることができます。

塗料には防苔・防カビ効果のあるものもあるので、再発防止にもつながります。

なお、塗装前には必ず高圧洗浄などで苔を完全に除去しておくことが大切です。

3.屋根工事(葺き替え・カバー工法)

苔の繁殖が広範囲にわたり、屋根材の劣化が進んでいる場合には、部分補修では対応できないこともあります。

そのようなケースでは、屋根全体を張り替える「葺き替え」や、既存の屋根の上から新しい屋根材をかぶせる「カバー工法」で改善させることができます。

もちろん全体にかかる費用は高くなりますが、長期的な安心感を得るには有効な手段です。

スレート屋根の苔除去はDIYでも可能?メリットと注意点

苔の除去は業者に依頼する以外に、自分で行う(DIY)という選択肢もあります。

ここでは、DIYでの手順と注意点を解説します。

DIYで苔を取る方法と手順

DIYでスレート屋根の苔を取るには、まず安全を最優先にしましょう。

必要な道具は、デッキブラシや中性洗剤、ホース、ゴム手袋などです。

手順としては、屋根を水で濡らし、洗剤を塗布して数分置いた後、ブラシで優しくこすり、最後に水で洗い流します。

ただし、高圧洗浄機の使用は屋根を傷める可能性があるため注意が必要です。

滑りやすい屋根での作業は非常に危険なため、必ず安全帯などを使用しつつ、可能であれば2人以上で作業しましょう。

DIYを避けた方が良いケースについて

以下のような場合は、DIYでの苔除去は避けましょう。

屋根の勾配が急で足場が不安定な場合や2階部分の大屋根、スレート材が劣化している場合、高所作業の経験がない方は大変危険です。

また、苔が広範囲に繁殖していたり、厚くこびりついている場合は、家庭用の洗浄では完全に取りきれない可能性があります。

さらに誤った方法で作業をすると屋根材を傷めてしまい、結果的に補修費用がかさむことも。

DIYでするのはあくまで下屋根のような小規模な部分にとどめておく必要があります。

安全性や仕上がりを考慮すると、専門業者への依頼が安心です。

まとめ:スレート屋根の苔除去はプロに依頼しよう!

この記事のまとめ!

  • 日当たりの悪さや塗膜の劣化、周囲の環境が原因
  • 苔を放置すると美観が損なわれる
  • 屋根材の劣化や高額な修繕につながることも
  • 除去方法には高圧洗浄、塗装、葺き替え・カバー工法などがある
  • 必要に応じて専門業者への相談が大切

スレート屋根に生える苔は、環境や経年劣化によって自然に発生するものですが、放置すれば屋根の劣化を早め、最終的には大きな修繕費用がかかることにもつながります。

DIYで対応できる場合もありますが、高所作業や苔の根までの完全な除去、安全性を考えると専門の業者に依頼するのが安心です。

苔は屋根からのSOSのサインなので、早めの対応と定期的なメンテナンスで大切な住まいを長持ちさせましょう。