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スレート屋根は軽量で施工性に優れ、コストパフォーマンスの高い屋根材として広く使われています。
しかし、経年劣化により防水性が低下し、ひび割れや雨漏りの原因になることも。
そこで重要となるのが「防水塗料」による定期的なメンテナンスです。
本記事では、スレート屋根に使える防水塗料の種類や選び方、自分で塗装する方法、そしておすすめ塗料まで、網羅的に解説していきます。

株式会社ライフ総建 取締役
佐藤 勇太
さとう ゆうた
塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。
スレート屋根に使用できる防水塗料には、主にアクリル、ウレタン、シリコン、フッ素の4種類があります。
アクリルは価格が安く手軽ですが耐久性は短めですが、ウレタンは柔軟性があり密着性に優れています。
シリコンはコストと耐久性のバランスが良く現在主流の塗料です。
フッ素は価格は高めですが、15年以上の高い耐久性を持ちメンテナンス頻度を減らしたい方に適しています。
スレート屋根に使う塗料は種類が多く、性能や価格もさまざまなので、どれを選べばよいか迷う方も多いでしょう。
この章では、防水塗料を選ぶ際に注目すべき「水性・油性の違い」「耐用年数」「機能性」「費用対効果」といったポイントを、わかりやすく解説します。
最適な塗料選びの参考にしてください。
防水塗料は「水性」と「油性」に大別されます。
水性塗料は臭いが少なく、環境にも優しいためDIYでも扱いやすいのが特徴です。
一方、油性塗料は塗膜の密着力や耐久性に優れており、プロの現場でもよく使われています。
最近では水性でも高性能な製品が増えており、性能差は縮まりつつありますが、塗る場所や環境に応じて選ぶことが大切です。
塗料ごとの耐用年数は非常に重要な選定ポイントです。
製品にもよりますがアクリル系は3年、ウレタン系は5年、シリコン系は8年、フッ素系は10年以上といった目安があります。
塗り替えの頻度を抑えたい場合は、初期費用が高くてもフッ素系など耐久性に優れた塗料を選ぶ方が結果的にコストパフォーマンスが良くなるケースもあります。
防水塗料には、単なる防水性能以外にも「遮熱」「防カビ」「低汚染性」など、さまざまな機能が付加された製品があります。
たとえば遮熱塗料は、夏の屋根温度上昇を抑えて室内を涼しく保つ効果があり、省エネにもつながります。
設置環境や目的に応じて、必要な機能を備えた塗料を選ぶとより満足度の高い仕上がりになります。
塗料の選定では、初期コストだけでなく「耐久年数に見合った性能があるか」という費用対効果も見極めが重要です。
安価な塗料は塗り替え頻度が増える傾向があり、結果として長期的にはコストがかさむ可能性も。
初期費用とメンテナンスサイクルのバランスを考慮し、トータルコストで納得できる塗料を選びましょう。
実際にどんな塗料を選べばよいのか悩んでいる方のために、信頼性の高い人気製品を厳選して紹介します。
塗料の性能や耐久性、コストのバランスを考慮しながら、スレート屋根に適した製品をピックアップします。
メーカーの特徴や注目ポイントも解説しますので、塗料選びのヒントにしてみてください。
「ファインパーフェクトベスト」は、日本ペイントが開発した高耐候性シリコン塗料で、紫外線による劣化を抑えるラジカル制御技術を搭載しています。
これにより、色あせやチョーキング(白化現象)を防ぎ、美しい仕上がりが長く続きます。
耐用年数は約12〜15年と高く、コストと性能のバランスに優れた製品です。
スレート屋根の防水性を高めつつ、長期的な保護が可能です。
エスケー化研の「一液プレミアムルーフシリコン」は、扱いやすい一液タイプでありながら、高耐候性と優れた密着性を兼ね備えた屋根用塗料です。
乾燥が早く、作業効率が良いため、DIYでも施工しやすいのが特徴です。
シリコン系のため防水性も高く、10年以上の耐用年数が期待できます。
コストパフォーマンスにも優れ、初めての塗装にも安心して使える製品です。
「グランセラベスト2液ファイン遮熱」は、高耐久なフッ素樹脂に加え、遮熱機能も備えた高性能塗料です。
太陽光の赤外線を反射することで屋根表面の温度上昇を抑え、室内環境の快適性向上や冷房費の削減にも寄与します。
耐用年数は15年以上と長く、メンテナンスの頻度を抑えたい方におすすめです。
高機能で長寿命な屋根塗料を求める方に最適です。
塗装工事を業者に依頼せず、自分でスレート屋根を塗装したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
この章では、DIYで屋根塗装を行うための基本手順を解説します。
高圧洗浄から下地処理、3回塗りの流れまで、安全にかつ効果的に仕上げるためのコツを丁寧に紹介します。
塗装前の高圧洗浄は、屋根表面に付着した汚れやカビ、古い塗膜をしっかり落とす重要な工程です。
これを怠ると新しい塗料の密着が悪くなり、早期剥離の原因となります。
特にスレート屋根は苔や藻が発生しやすいため、入念な洗浄が必要です。
洗浄後は完全に乾燥させてから次の工程に進みます。
洗浄後、屋根にひび割れや欠損があれば補修材で埋め、金属部にはケレン作業と錆止め塗布を行います。
スレート同士の重なり部分には、タスペーサーを挿入して通気性と排水性を確保することも重要です。
下地処理は塗装の仕上がりと耐久性に大きく関わる工程であり、丁寧な作業が求められます。
屋根塗装は基本的に3回塗りで行います。
まずは下塗りで塗料の密着性を高め、次に中塗りで防水や遮熱などの機能を付加し、最後に上塗りで美観と仕上がりを整えます。
各工程の間には十分な乾燥時間を取り、塗膜がしっかり形成されるようにすることが大切です。
塗装ムラや厚みの偏りを防ぐため、塗布は均一に行いましょう。これにより長持ちする塗装効果が得られます。
この記事のまとめ!
- 塗料の種類によって耐久性や機能が異なる
- 「水性・油性」「耐用年数」「機能性」「費用対効果」を比較することが大切
- 「高圧洗浄→下地処理→3回塗り」の工程が基本
スレート屋根の劣化を防ぎ、長持ちさせるには防水塗料による定期的なメンテナンスが欠かせません。
塗料の種類や性能を比較し、目的や予算に合ったものを選ぶことが大切です。
DIYでの塗装も可能ですが、正しい手順と準備が必要です。
適切な塗料と丁寧な施工で、屋根の耐久性と美観を保ちましょう。