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屋根の葺き替えを検討している方の中には、「費用として300万円は適正なのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
実際の葺き替え費用というのは、屋根の種類や工法、使用する材料によって大きく異なります。
本記事では、屋根葺き替えの相場を詳しく解説するとともに、300万円以下に抑える方法や節約術についても紹介します。
「できるだけ安く、でもしっかりした工事をしたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。

株式会社ライフ総建 取締役
佐藤 勇太
さとう ゆうた
塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。
屋根の葺き替え費用は、以下の要素によって変動します。
- 屋根の種類(瓦・スレート・ガルバリウムなど)
- 建物の大きさ(屋根面積)
- 施工方法(葺き替え・カバー工法など)
- 使用する材料のグレード
- 地域差や業者の違い
ここでは、上記の点を踏まえつつ具体的な費用相場を確認していきましょう。
瓦屋根の葺き替えは、特に高額になりやすい傾向があります。
その理由は、瓦の撤去費用が高く、また新しい瓦の価格も比較的高価だからです。
屋根の面積(坪) | 費用相場(円) |
30坪 | 180万~250万円 |
40坪 | 200万~350万円 |
50坪 | 230万~400万円 |
ポイント!
- 陶器瓦の場合は比較的高額(1㎡あたり9,000~12,000円)
- 軽量瓦やガルバリウム鋼板への変更でコスト削減可能
- 既存瓦の撤去・処分費だけでも1㎡あたり3,000円前後かかる
瓦屋根をそのまま葺き替える場合は300万円を超えることが多いため、安くしたい場合は後述する軽量屋根材(ガルバリウム鋼板など)に変更するのも一つの方法です。
スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)は比較的リーズナブルですが、それでも葺き替えとなるとある程度の費用がかかります。
屋根の面積(坪) | 費用相場 |
30坪 | 120万~170万円 |
40坪 | 150万~200万円 |
50坪 | 180万~230万円 |
ポイント!
- 撤去費用は比較的安い(1㎡あたり2,000円前後)
- 新規スレート材の価格は1㎡あたり3,000円~6,000円
スレート屋根の場合、300万円以内で施工できるケースが多いため、適正価格の範囲内と言えます。
実際の見積もりには、以下のような内訳が含まれます。
項目 | 費用相場 |
既存屋根材の撤去・処分費 | 10万~50万円 |
下地補修(野地板・防水シート) | 20万~80万円 |
新規屋根材の施工費 | 80万~200万円 |
足場設置・撤去費 | 15万~30万円 |
廃材処分費 | 10万~20万円 |
その他(諸経費など) | 10万~30万円 |
合計 | 160万~400万円 |
見積もりを取る際は、「材料費」「施工費」「足場代」「撤去費」が適正かどうかをチェックしましょう。
屋根材 | 30坪 | 40坪 | 50坪 |
瓦屋根 | 180万~250万円 | 200万~350万円 | 230万~400万円 |
スレート屋根 | 120万~170万円 | 150万~200万円 | 180万~250万円 |
ガルバリウム鋼板 | 130万~200万円 | 160万~230万 | 190万~260万 |
上記はあくまで概算での比較になるため、詳細は見積もりを取得して確認しましょう。
屋根の葺き替え工事にはさまざまな工法があり、選び方次第で300万円以下に抑えることも可能です。
ここでは、コストを抑えつつ耐久性や安全性を確保できる「屋根カバー工法(重ね葺き)」と「部分補修・メンテナンス」の2つの選択肢について詳しく解説します。
費用の比較や、それぞれのメリット・デメリットを知ることで、ご自身の状況に合った最適な工法を見つけましょう。
屋根カバー工法とは、既存の屋根材を撤去せず、その上に新しい屋根材を重ねて施工する方法です。
撤去費や廃材処分費がかからないため、費用は100万~200万円程度と葺き替えよりも大幅にコストを抑えられます。
特にスレート屋根や金属屋根の建物で採用されることが多いです。
ただし、重量が増すため瓦屋根には不向きであり、劣化が進んでいる場合は適用できないこともあります。
そのため、専門家に依頼して施工前に屋根の状態をしっかり確認しましょう。
屋根の傷みが軽微な場合は、部分補修やメンテナンスで対応できる可能性があります。
例えば、割れた瓦の交換やスレート屋根のコーキング補修、雨漏り部分の修繕などです。
費用は50万~150万円程度と、葺き替えやカバー工法よりも安価に抑えられます。
ただし、屋根の寿命を大幅に延ばすものではなく、根本的な解決にならない場合もあります。
そのため、いずれは葺き替えを検討する必要があります。
屋根の葺き替え工事は高額になりがちですが、適切な方法を活用すれば300万円以下に抑えることも可能です。
たとえば、火災保険の適用や自治体の補助金・助成金の活用、施工業者との交渉など、知っているかどうかで大きな差が生まれる節約術がいくつかあります。
ここでは、それぞれの方法を詳しく解説しつつ、無駄な出費を減らしながら適正価格で施工するポイントを紹介します。
少しの工夫で数十万円単位の節約につながることもあるので、ぜひチェックしてみてください。
屋根の葺き替え費用を抑える方法のひとつが、火災保険の適用です。
火災保険は、火事だけでなく台風や大雨、強風、雹(ひょう)などの自然災害による屋根の損傷も補償対象となる場合があります。
例えば、台風で瓦が飛ばされたり、強風で屋根材が破損した場合、修理費用の一部または全額が保険でカバーされる可能性があります。
ただし、経年劣化による損傷は保険の対象外となるため注意が必要です。
申請時には、専門業者に屋根診断を依頼し、被害状況を正確に報告することが重要です。
また、保険適用の可否は保険会社の判断によるため、契約内容を確認しつつ、必要に応じて申請を進めましょう。
自治体によっては、屋根のリフォームや耐震改修、省エネ対策を目的とした補助金・助成金制度を用意していることがあります。
例えば、耐震性能を向上させるための軽量屋根材への葺き替えや、断熱材を含む屋根リフォームなどが補助対象になるケースがあります。
補助金の支給額は自治体ごとに異なりますが、10万~50万円程度の補助が受けられる場合があり、条件次第ではさらに高額な補助が適用されることもあります。
申請には事前審査が必要な場合が多いため、工事を始める前に自治体のホームページや窓口で最新情報を確認することが大切です。
また、補助金には募集期間や予算上限があるため、早めの申請を心がけましょう。
屋根葺き替え工事の費用は業者によって異なるため、施工業者との交渉次第で費用を抑えられることがあります。
まず、複数の業者(最低でも3社)から相見積もりを取ることが基本です。
これにより、価格の相場が分かるだけでなく、競争原理を利用して値引き交渉がしやすくなります。
また、工事を依頼するタイミングも重要です。
繁忙期(春・秋)を避け、閑散期(夏・冬)に依頼すると、割引が適用される場合があります。
さらに、「近隣住民との同時施工」「お友達の紹介」「外壁工事と同時施工」など、具体的な交渉ポイントを持つことで、よりコストを抑えやすくなります。
ただし、極端に安い業者には注意が必要です。
手抜き工事や追加費用の発生リスクがあるため、価格だけでなく業者の信頼性も重視しましょう。
口コミや施工実績を確認し、適正価格で品質の高い工事を提供する業者を選ぶことが、長期的に見て最もコストパフォーマンスの良い選択になります。
この記事のまとめ!
- 瓦屋根は300万円を超えることがある
- スレート屋根なら300万円以内で施工可能な場合が多い
- カバー工法や補助金活用で費用を抑えることも可能
- 相見積もりを活用して適正価格を把握することが重要
300万円が適正かどうかは、屋根の種類や施工内容によって異なります。
ただし、無駄な費用を抑える方法は多くありますので、慎重に見積もりを比較しながら最適な工事を選びましょう。