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瓦屋根は日本の伝統的な屋根材であり、その美しさと耐久性から多くの住宅に採用されています。
しかし、瓦屋根は構造上、防水機能を持つルーフィング(防水シート)や漆喰などの補助材料と組み合わせることで初めて雨水の侵入を防ぐ仕組みになっています。
そのため、瓦自体に異常がなくても、内部の劣化やズレが原因で雨漏りが発生することがあります。
「瓦屋根の雨漏りはどこからくるのか?」
「自分で修理できるのか、それとも専門業者に頼むべきなのか?」
「修理にはどれくらいの費用がかかるのか?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、瓦屋根の構造と雨漏りの仕組みをわかりやすく解説し、雨漏りの主な原因とその対策、修理方法について詳しく紹介します。
さらに修理費用の相場や業者の選び方、火災保険や助成金を活用できるケースについても解説しますので、瓦屋根の雨漏りに悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

株式会社ライフ総建 取締役
佐藤 勇太
さとう ゆうた
塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。
瓦屋根は日本の伝統的な屋根材として広く採用されており、その魅力は耐久性や断熱性の高さだけでなく、風格ある美しい外観にもあります。
しかし、瓦屋根は構造上、瓦単体では防水機能を持たず、下地にある防水シート(ルーフィング)や漆喰の役割が非常に重要です。
これらの部材が劣化すると、雨水が侵入しやすくなり雨漏りの原因となります。
本章では、瓦屋根の基本的な構造や雨漏りの仕組みについて詳しく解説し、雨漏りの兆候を早期に発見するためのチェックポイントも紹介します。
瓦屋根は、美観と耐久性に優れた日本の伝統的な屋根構造です。
主な構成要素として、雨水を流す役割を持つ瓦(桟瓦・棟瓦)、防水を担うルーフィング(防水シート)、その下地となる野地板や垂木があります。
瓦屋根はこれらの部材と組み合わせることで、雨漏りを防ぐ仕組みになっています。
経年劣化や自然災害、施工不良などが原因で瓦や防水層に異常が発生すると、雨水が浸入し雨漏りが発生することがあります。
雨漏りは早期発見が重要です。
屋内では天井や壁のシミ、カビの発生、雨の日の水滴などが兆候となることがあるので見逃さないようにしましょう。
屋外では、瓦のズレや割れ、漆喰の剥がれ、棟瓦の浮きやずれが確認ポイントです。
雨どいの詰まりや防水シートの劣化が進むと、雨水が適切に排水されず漏水の原因になります。
雨漏りは進行すると建物全体に悪影響を及ぼすため、異常を見つけたら早めの対策が必要です。
瓦が割れると、その隙間から雨水が侵入し雨漏りの原因になります。
主な原因は台風や強風による飛来物の衝突、地震による揺れ、経年劣化などです。
特に古い瓦は脆くなりやすく、小さな衝撃でも割れることが希にあります。
瓦が割れたまま放置すると防水シートの劣化も加速し、屋根全体の修理が必要になることもあります。
割れた瓦は早急に交換し、定期的な点検で異常を早期発見することが重要です。
漆喰は瓦の固定や防水の役割を担う重要な部材ですが、時間の経過とともにひび割れや剥がれが発生します。
特に棟部分の漆喰が劣化すると、瓦のズレや落下につながり、そこから雨水が浸入するリスクが高まります。
漆喰の劣化が進行すると、雨漏りだけでなく屋根全体の強度にも影響を及ぼすことがあるので注意しましょう。
10~15年ごとの定期的なメンテナンスや部分補修を行うことで、雨漏りを防ぐことができます。
瓦屋根の防水機能を支えるルーフィング(防水シート)は、種類にもよりますが約10~30年で劣化が進みます。
瓦はルーフィングが機能しなくなると、屋根の内部へ雨水が浸入し、天井や壁の雨染み、木材の腐食、カビの発生などの被害が発生します。
特に築年数の経過した住宅では、瓦が問題なくてもルーフィングが劣化しているケースが多いため、葺き直しや葺き替えを検討する必要があります。
棟部分は屋根の頂点にあるため、風や地震の影響を受けやすく、ズレが生じると雨漏りの原因になります。
棟瓦の固定が緩んだり棟下地の木材が劣化したりすると、瓦の間に隙間が生まれ、雨水が侵入しやすくなります。
また、漆喰の剥がれが進行すると棟部分全体が不安定になり、台風などの強風時に棟瓦が崩れるリスクもあります。
棟部分の定期的な点検と補修が、雨漏り防止には欠かせません。
新築やリフォーム時の施工不良が原因で、早期に雨漏りが発生することがあります。
防水シートの重ね合わせ不足、瓦の固定不良、棟部分の漆喰の未施工などが代表的な施工ミスです。
特に手抜き工事や経験不足の業者による施工では、数年以内に雨漏りが発生するケースもあります。
施工不良を防ぐためには、信頼できる業者選びが重要です。
また、工事後の保証がしっかりしているか確認し、定期的な点検を行うことも大切です。
瓦屋根の雨漏りを放置すると、住宅の柱や天井、壁などに深刻なダメージを与え、結果として大規模な修繕が必要になることもあります。
しかし、雨漏りの初期段階で適切な対処を行えば、被害を最小限に抑えることが可能です。
本章では、応急処置の方法やDIYでできる範囲の補修方法、そして雨漏りの原因が特定できない場合に専門業者に依頼すべき理由について詳しく解説します。
ご自宅の屋根の状態に応じて、最適な対応を選択できるようにしましょう。
雨漏りを発見したら、まずは応急処置としてブルーシートを屋根に設置し被害の拡大を防ぎましょう。
ブルーシートは雨水の侵入を一時的に防ぐ効果があり、瓦のズレや割れ、棟部分の剥がれがある場合にも有効です。
固定にはロープや土嚢を使用し、風で飛ばされないよう注意が必要です。
ただし、ブルーシートは一時的な対策であり、根本的な修理にはなりません。
そのため、早めに専門業者に相談して適切な補修を行いましょう。
軽度の屋根トラブルならDIYで補修できることもあります。
コーキング補修は、瓦のひび割れや小さな隙間を埋めるのに有効ですが、防水シートの劣化には対応できません。
漆喰補修は、剥がれた漆喰を上から塗り直すことで、棟瓦の固定力を回復させられます。
ただし、適切な材料や施工方法を守らないと逆効果になることもあるため、作業は慎重に行い、症状が進行している場合は専門業者に依頼しましょう。
雨漏りの原因が特定できない場合や自分で補修しても改善しない場合は、専門業者に診断を依頼しましょう。
特に防水シートの劣化や屋根下地の腐食が進行しているケースでは、表面的な補修では解決できず、根本的な修理が必要になります。
専門業者は、赤外線カメラや散水試験などの技術を活用して正確な診断を行い、最適な修理方法を提案してくれます。
適切な修理を受けることで、長期的に安心できる住環境を維持できます。
瓦屋根の雨漏り修理を検討する際、多くの人が気になるのが「修理費用はどれくらいかかるのか?」という点ではないでしょうか。
修理内容によって費用は大きく異なり、部分補修なら数万円で済むケースもあれば、屋根全体の葺き替えが必要になり100万円以上かかる場合もあります。
また、修理業者の選び方を間違えると、適切な施工が行われず再び雨漏りが発生してしまうリスクもあります。
本章では、雨漏り修理の費用相場を解説するとともに、信頼できる業者を選ぶポイントや、火災保険や助成金を活用して修理費用を抑える方法についても紹介します。
賢く修理を依頼し、安心できる住まいを維持しましょう。
雨漏り修理の費用は、補修範囲や施工内容によって大きく異なります。
部分補修(瓦の交換・漆喰補修・コーキング処理)は5万~20万円程度で対応可能ですが、防水シートの劣化や棟瓦のズレが原因の場合はより大規模な工事が必要です。
なお、全面修理(屋根の葺き替え)は100万~200万円以上かかることもあります。
被害を最小限に抑えるためには、早期発見と小規模な補修を心がけることが重要です。
雨漏り修理を依頼する際は、信頼できる業者選びが重要です。
優良な業者は事前調査をしっかり行い、写真や動画を用いた診断報告をしてくれます。
また、施工後の保証があるかどうかも確認すべきポイントです。
訪問営業や極端に安い見積もりを提示する業者には注意し、複数社から見積もりを取ることで適正価格を把握しましょう。
口コミや施工実績を参考にしつつ、経験豊富な専門業者を選ぶことが大切です。
自然災害による雨漏り被害は、火災保険が適用される場合があります。
台風・強風・大雪・地震などの被害で瓦が破損した場合、保険を活用して修理費を軽減できる可能性があります。
また、自治体によっては屋根改修の助成金制度を設けている場合もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
申請には被害状況の写真や業者の診断書が必要になるため、保険適用の可能性がある場合は、修理前に専門業者に相談しましょう。
この記事のまとめ!
- 経年劣化やズレが原因で雨漏りが発生する。
- コーキングや漆喰の塗り直しはあくまで応急処置。
- 部分補修は5万~20万円、全面修理は100万~200万円以上が相場で、信頼できる業者を選ぶことが重要。
- 台風や地震など自然災害による被害なら火災保険が適用される可能性がある。
瓦屋根の雨漏りは、主に「瓦のズレ」「漆喰の劣化」「防水シートの劣化」などによって発生します。
定期的な点検とメンテナンスを行い、必要に応じて専門業者に相談することで、長く安全に住まいを守ることができます。