瓦屋根の雨漏り修理をDIY!自分でできる修理とプロに頼るべきケース

瓦屋根の雨漏り修理をDIY!自分でできる修理とプロに頼るべきケース

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瓦屋根の雨漏りに気づいたとき、「自分で修理できるのでは?」と考える方も多いでしょう。

確かに瓦のズレや軽微なひび割れ程度であれば、DIYで修理できるケースもあります。

しかし、雨漏りの原因を正しく特定しないと、一時的に修理できたように見えてもすぐに再発する可能性が高くなります。

そこで本記事では、瓦屋根の雨漏りの主な原因を詳しく解説した上で、DIYで対応できるケースとプロに依頼すべきケースを明確に区別し、それぞれの修理方法を分かりやすくご紹介します。

さらにDIY修理を行う際の注意点や、安全に作業するためのポイントについても解説します。

瓦屋根の修理は、高所作業を伴うため危険が伴います。

「DIYで対応できる範囲なのか?」を慎重に判断し、無理のない範囲で適切に修理を進めていきましょう。

それでは、具体的な雨漏りの原因と修理方法について見ていきましょう!

この記事の監修者

株式会社ライフ総建 取締役

佐藤 勇太

さとう ゆうた

プロフィール

塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。

DIYの基礎知識!瓦屋根の雨漏りの主な原因

瓦屋根の雨漏りは、放置すると住宅全体のダメージにつながる可能性があります。

しかし、まずは雨漏りの原因を正しく理解することが重要です。

瓦屋根の雨漏りには瓦のズレや割れ、漆喰の劣化、防水シートの破損など、さまざまな原因が考えられます。

本章では、雨漏りが発生する主な原因を詳しく解説し、どのような場合にDIYで修理が可能なのかを見極めるポイントをお伝えします。

瓦のズレや割れ

瓦屋根の雨漏りの原因として最も多いのが、瓦のズレや割れです。

台風や強風、地震などの自然災害によって瓦が動いたり、経年劣化でひび割れたりすることがあります。

瓦がずれると隙間から雨水が入り込み、下地材や屋根裏に浸透してしまいます。

軽度のズレやひび割れはDIYで補修が可能ですが、大きく破損している場合は専門業者による修理が必要になります。

定期的な点検と早めの対応が、雨漏りを防ぐための重要なポイントです。

漆喰の劣化

瓦屋根の棟部分や接合部には、漆喰が使われています。

漆喰は瓦を固定し防水性を高める役割を果たしますが、経年劣化によって剥がれたり、ひび割れたりすることがあります。

漆喰が劣化すると瓦がズレやすくなり、そこから雨水が侵入する可能性が高まります。

軽微な剥がれであればDIYで補修が可能ですが、広範囲の劣化や崩れが見られる場合は、専門業者に依頼して適切な処置を施すことが必要です。

防水シート(ルーフィング)の破損

瓦の下には防水シート(ルーフィング)が敷かれており、万が一瓦の隙間から水が入っても内部に浸透しないようになっています。

しかし、経年劣化や強風などで破損すると防水機能が失われ、雨漏りが発生しやすくなります。

防水シートの修理は瓦を一度取り外す必要があるため、基本的にDIYでは対応が困難です。

広範囲にわたる破損が見られる場合は、専門業者に依頼して適切な補修を行うことが重要です。

棟瓦(むねがわら)の崩れ

棟瓦は屋根の頂点部分に配置されており、瓦屋根の強度を支える重要な役割を担っています。

しかし、漆喰の劣化や固定具のゆるみによって棟瓦が崩れると、そこから雨水が入り込み雨漏りの原因となります。

部分的な崩れであればDIYで漆喰を補修することも可能ですが、大きく崩れている場合は専門業者に依頼するのが安全です。

雨樋の詰まりによる水の逆流

雨樋は屋根に降った雨水を適切に排水するための重要な設備ですが、落ち葉やゴミが溜まると水が正常に流れなくなり屋根に逆流することがあります。

この状態が続くと屋根材の隙間から水が浸入し、雨漏りを引き起こす原因となります。

雨樋の掃除は比較的簡単に行えるため、定期的に清掃して詰まりを防ぐことが重要です。

特に秋や台風の後は落ち葉が溜まりやすいため、こまめな点検を心がけましょう。

瓦屋根の雨漏り修理をDIYで対応できるケース

瓦屋根の雨漏りはすべて業者に依頼しなければならないわけではありません。

軽微な瓦のズレやひび割れ、漆喰の部分的な剥がれなど、適切な処置をすればDIYで修理できるケースもあります。

本章では、DIYで対応可能なケースを紹介し、それぞれの修理方法について分かりやすく解説します。

自分で修理を試みる前に、まずはどこまで対応できるのかを確認しておきましょう。

瓦補修(コーキング)

瓦に小さなひび割れが生じた場合、瓦専用のコーキング材を使用して補修できます。

コーキングをひび割れ部分に充填し、防水性を高めることで雨漏りを防ぐことが可能です。

ただし、コーキングはあくまで応急処置であり、広範囲のひび割れには適しません。

また、適切なコーキング材を選ばないと、瓦が熱膨張した際に剥がれることがあります。

根本的な修理が必要な場合は、ひび割れた瓦を交換するか専門業者に依頼するのが望ましいでしょう。

軽微な漆喰補修

瓦の固定や防水性を確保する漆喰は、時間が経つと剥がれることがあります。

部分的な漆喰の劣化なら、市販の漆喰補修材を使用してDIYで補修可能です。

古い漆喰を削り、新しい漆喰を塗ることで強度を回復できます。

ただし、補修箇所の密着が不十分だと再び剥がれるため、作業は慎重に行う必要があります。

広範囲にわたる漆喰の劣化や、棟瓦の崩れを伴う場合はDIYでは対応しきれないため、専門業者に相談しましょう。

ブルーシート張り

台風や地震などで瓦が飛ばされた場合、すぐに修理できないときは、応急処置としてブルーシートを使用します。

ブルーシートを屋根にしっかりと固定することで、一時的に雨水の侵入を防ぐことが可能です。

シートの端をロープや土のうで固定し、強風でも飛ばされないように注意しましょう。

しかし、ブルーシートはあくまで一時的な対策であり、長期間放置すると劣化が進み雨漏りが悪化するため、早めに本格的な修理を行うことが大切です。

瓦屋根の雨漏り修理をDIYで対応できないケース

すべての雨漏りがDIYで修理できるわけではありません。

防水シートの破損や棟瓦の崩れ、屋根全体の劣化など、大規模な修理が必要な場合はDIYでは対応が難しく、専門業者に依頼することが最善の選択となります。

本章では、DIYでは対処が困難な雨漏りのケースを詳しく解説し、業者に依頼すべきタイミングについてもお伝えします。

無理な修理を行うことで被害を拡大させないよう、慎重に判断しましょう。

広範囲の雨漏り

天井や壁に広範囲にわたる雨漏りのシミができている場合は、屋根全体の防水機能が低下している可能性が高いです。

部分的な補修では対処しきれず、根本的な修理が必要となるケースが多いため、DIYではなく専門業者に相談することが大切です。

放置すると木材の腐食やカビの発生につながり、住宅の寿命を縮める原因になります。

屋根全体の点検を行い、適切な修理方法を検討することが重要です。

防水シート(ルーフィング)の破れ

瓦の下に敷かれている防水シート(ルーフィング)は、屋根の最終的な防水層として機能しています。

これが破れると瓦が多少整っていても雨水が直接屋根内部に浸透し、雨漏りが発生します。

ルーフィングの破損は、屋根材を取り外して新しいシートを敷く必要があり、DIYでは対応が困難です。

専門業者に点検を依頼し、必要に応じて全面的な張替えを行いましょう。

棟瓦の崩れ

屋根の頂部にある棟瓦は、屋根全体の強度を支える重要な部分です。

漆喰の劣化や固定金具の緩みが原因で棟瓦が崩れると、そこから雨水が侵入し雨漏りの原因になります。

部分的な漆喰補修ならDIYでも可能ですが、棟瓦のズレや崩れが広範囲に及んでいる場合は、専門業者による修理が必要です。

棟瓦の補修は屋根の耐久性に関わるため、慎重な判断が必要です。

全体的な漆喰補修

屋根全体の漆喰が劣化している場合、部分補修では対処しきれず全面的な補修が必要になります。

DIYで対応することも可能ですが、大規模な漆喰の施工には専門的な技術が必要です。

特に棟瓦周辺の漆喰は耐久性が重要であり、適切に補修しないと雨漏りのリスクが高まります。

広範囲にわたる漆喰の劣化が見られる場合は、専門業者に依頼して施工してもらうのが安全です。

屋根全体の劣化が進んでいる場合

屋根全体が経年劣化している場合、部分的な修理では根本的な解決にはなりません。

瓦の割れやズレが複数箇所で発生していたり、防水シートが劣化している場合は、屋根全体のリフォームが必要になることもあります。

DIYでの補修では対応が難しく、屋根の状態を総合的に判断して適切な対策を講じることが重要です。

専門業者に診断を依頼し、最適な修理方法を検討しましょう。

瓦屋根の雨漏り修理をDIYでする際の注意点

瓦屋根のDIY修理には、正しい知識だけでなく安全対策も欠かせません。

高所での作業は転落のリスクが伴うため、慎重に進める必要があります。

また、修理方法を誤ると雨漏りが悪化したり、屋根の耐久性を損なうこともあります。

本章では、DIY修理を行う際に注意すべきポイントを解説し、安全かつ効果的に修理を行うためのアドバイスをお伝えします。

適切な準備を整え、安全第一で作業を行いましょう。

一人作業を行わない

屋根作業は高所での作業が伴うため、一人で行うと転落や事故のリスクが高まります。

安全対策のためにも可能な限り複数人で作業を行い、万が一のトラブルに備えることが重要です。

特に脚立や足場を使用する際は、サポートしてくれる人がいると安全性が向上します。

安全対策を最優先(滑り止め靴、ヘルメット、安全帯の使用)

屋根の上は滑りやすく、転落事故の危険があります。

作業を行う際は、滑り止め付きの靴を履き、ヘルメットや安全帯を装着して事故を防ぎましょう。

安全対策を怠ると大きな怪我につながる可能性があるため、慎重に作業することが大切です。

天候の確認(雨の日や強風の日は作業NG)

屋根の修理を行う際は、天候の確認が非常に重要です。

雨の日や強風の日は作業を避けるべきであり、その理由は2つあります。

まず、雨の日は屋根が滑りやすくなり、転落事故のリスクが格段に高まるため非常に危険です。

次に、コーキングや漆喰などの補修材が適切に乾燥せず、補修効果が低下する可能性があります。

さらに強風時はバランスを崩しやすく、転倒や落下のリスクが増加します。

作業を行う際は風が強くない晴れた日を選び、安全を確保してから修理に取り組むことが大切です。

高所作業に慣れていない場合は無理をしない

屋根上での作業は想像以上に危険です。高所作業に慣れていない場合は無理にDIYを試みず、安全第一で専門業者に依頼する判断も重要です。

瓦屋根の隙間を全て埋めるのはNG

瓦屋根には適度な隙間が必要であり、これを完全に埋めると屋根内部の通気性が損なわれ、逆に問題を引き起こす可能性があります。

瓦の隙間は、屋根内部の湿気を逃がし、結露の発生を防ぐためにも設けられています。

そのため、DIY修理でコーキングや補修材を使う際に、瓦同士の隙間をすべて埋めてしまうと、内部に湿気がこもり、木材や防水シートが劣化する原因になります。

補修作業を行う際は、必要以上に隙間を塞がず、屋根の本来の機能を損なわないように注意しましょう。

根本的な修理は業者に依頼する

DIYでできる雨漏り修理は、あくまで応急処置に過ぎません。

瓦のひび割れ補修や漆喰の部分的な修理など、簡単なメンテナンスで対応できる場合もありますが、防水シート(ルーフィング)の劣化や広範囲の瓦のズレ、棟瓦の崩れなどは、根本的な修理が必要になります。

特に屋根全体の劣化が進んでいる場合や、雨漏りが複数箇所から発生している場合は、専門業者に相談し、適切な修理を依頼するのが最善です。

DIYにこだわりすぎず、安全性と耐久性を考慮した判断をすることが重要です。

まとめ

この記事のまとめ!

  • 瓦屋根の雨漏りは、原因を特定して適切な方法で修理すればDIYで対応可能な場合もある。
  • ただし、大規模な修理や屋根の根本的な問題は専門業者に依頼するのが安全。
  • DIYで修理する場合は、安全対策を徹底し、適切な手順で作業することが重要。

雨漏りを放置すると、家全体の耐久性にも影響を及ぼします。

DIYで可能な範囲はしっかりと修理し、それ以上の修理が必要な場合は専門業者に相談しましょう。