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ウレタン防水は高い防水性能と施工の柔軟性を兼ね備えた優れた工法ですが、施工後に「気泡」ができてしまうトラブルも少なくありません。
気泡は見た目だけでなく、放置すれば防水機能に重大な影響を与えることもあります。
この記事では、ウレタン防水における気泡の主な原因と、正しい補修方法について徹底解説します。
軽度の補修方法から、失敗を防ぐためのポイントまで網羅していますので、施工後にトラブルが発生してしまった方も、これからウレタン防水を検討している方も、ぜひ参考にしてください。

株式会社ライフ総建 取締役
佐藤 勇太
さとう ゆうた
塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。
ウレタン防水は優れた防水性能を持つ一方で、施工後に気泡が発生することがあります。
見た目に違和感があるだけでなく、防水層の内部に空洞ができることで、剥がれや雨漏りの原因となる恐れもあります。
この章では、なぜ気泡が生じるのか?その代表的な要因について詳しく解説します。
ウレタン防水の施工時、下地に水分や空気が残っていると、硬化の過程でそれらが気化して膨らみ、気泡が生じることがあります。
特にコンクリートやモルタルは吸水性が高く、見た目が乾いていても内部に水分が残っている場合があります。
乾燥が不十分な状態で施工を始めると、下地に閉じ込められた水分や空気が温度上昇によって膨張し、表面に気泡として現れてしまうのです。
また、コンクリート内部のピンホールから空気が抜けきれず、塗膜の中に取り残されることもあります。
これを防ぐには、下地の十分な乾燥と、プライマーによる吸水調整、そしてピンホールの補修が必要です。
ウレタン防水材を一度に厚く塗りすぎると、内部で硬化が遅れ、密閉された状態となって気泡や膨れを引き起こします。
1層あたりの膜厚が2mm以上になると表面は乾いていても内部は未硬化のままとなり、内部のガスや溶剤が逃げ場を失って気泡として浮き上がってきます。
また、1層目の硬化が不十分な状態で次の層を重ね塗りすると、層間で密閉され、内部に残った空気や溶剤が膨張することで、やはり気泡の原因になります。
これを防ぐには1層あたり1mm前後を目安とした適切な膜厚管理と、各層の乾燥時間を厳守することが重要です。
気温や湿度に応じて乾燥時間が変化するため、施工時は必ず製品仕様書を確認しましょう。
ウレタン防水は、施工環境の影響を受けやすい工法です。
気温が5℃以下、湿度が85%以上の状態では硬化反応が鈍くなり、内部の水分や溶剤が逃げきれずに気泡を生じるリスクが高まります。
また、急激な温度変化や直射日光によって表面だけが先に硬化してしまうと、内部に閉じ込められた気体が膨張し、表面がボコボコと膨れてしまうこともあります。
施工中や硬化前に雨に打たれると防水層に水分が混入し、表面に白化や気泡、硬化不良を引き起こします。
こうしたトラブルを避けるには、天気予報を確認した上で、晴れて風通しの良い日に施工することが基本です。
乾燥養生時間を十分に確保することで、気泡や膨れのリスクを大幅に軽減できます。
下地処理が不十分なままウレタン防水を施工すると、塗膜の密着性が損なわれ、気泡や膨れが発生する原因になります。
たとえば、コンクリート表面にほこり・油分・レイタンス(セメントの粉分)などが残っていると、プライマーやウレタン防水材がうまく密着せず、表面に浮きや膨れが現れやすくなります。
また、ピンホールやひび割れといった微細な欠陥を放置したまま施工すると、塗膜内部に空気が入り込み、硬化時に気泡となって露出します。
さらに、下地の吸水調整がされていないと、塗布中にウレタンの成分が吸い込まれ、塗膜の硬化が不安定になります。
適切な下地処理には、高圧洗浄や研磨、ピンホール補修、プライマーの全面塗布など、複数の工程を丁寧に行う必要があります。
もしウレタン防水に気泡ができてしまった場合、放置せず早めの対処が重要です。
気泡の大きさや範囲によっては、簡単な補修で済むケースもあれば、下地からやり直しが必要な場合もあります。
この章では、小さなピンホールから大きなボコボコ・シワまで、状況に応じた補修方法をわかりやすく紹介します。
ウレタン防水に小さな気泡やピンホールが小規模な範囲にできた場合は、比較的簡単に部分補修で対応できます。
まず、気泡が生じている部分に対して、変成シリコンやウレタン系のコーキングを使用し穴埋め作業を行いましょう。
十分にコーキングが乾燥した後に、紫外線や劣化から保護するため、必要に応じてトップコートを仕上げとして施工します。
このように小さな気泡やピンホールであれば、DIYでも対処可能ですが、作業は丁寧に行う必要があります。
ウレタン防水の表面が大きくボコボコしていたり、シワが複数発生している場合は、単純な補修では対応できず部分的な再施工が必要になります。
まず、膨れやシワのある部分をカッターなどで切開し、浮いた塗膜を完全に除去します。
次に、下地の状態を確認し、必要であればカチオン系のモルタルなどで平滑処理を行いましょう。
その後、プライマーを全面に塗布し、乾燥させたうえでウレタン防水材を2層構成で再塗布します。
また、トップコートの再施工も忘れずに行うことで、美観と耐久性を確保できます。
症状が深刻な場合は、専門業者に相談することが確実です。
気泡が発生した後に補修を行っても、同じ失敗を繰り返してしまえば意味がありません。
特にウレタン防水は、気象条件や膜厚管理、下地処理など、基本的な工程の精度が仕上がりに直結します。
この章では、再発を防ぐために押さえておくべきポイントを詳しく解説します。
初めて防水施工に取り組む方でも失敗を避けられるよう、現場で実践できる具体的な対策を紹介します。
ウレタン防水は天候や気温に大きく影響されるため、施工時の気象条件を見極めることが非常に重要です。
気温が5℃未満、湿度が85%以上の環境では硬化不良を起こしやすく、気泡の原因になります。
また、施工から24時間以内に雨が降ると、水分が塗膜に混入して膨れや白化が生じるリスクもあります。
乾燥時間については、製品ごとに指定されている養生時間を必ず守ることが基本です。
特に重ね塗りを行う場合は、前層の完全硬化を確認してから次の作業に移る必要があります。
短縮を焦って塗り重ねると、層間で気体が閉じ込められ、気泡や剥離の原因になります。
天気予報や現場の通気性を考慮し、慎重にスケジュールを組むことがトラブル防止の鍵です。
ウレタン防水では、塗膜の厚さを適切に管理することが非常に重要です。
一度に厚塗りしすぎると、表面だけが硬化して内部に気体が閉じ込められ、気泡や膨れが発生する恐れがあります。
一般的には、1層あたりの膜厚は1mm前後が目安とされており、2層仕上げで2mm程度が理想です。
また、重ね塗りのタイミングも重要で、前の層がしっかり乾燥・硬化していない状態で次の層を塗ると、層間に残った水分や溶剤が膨張して不具合を引き起こします。
膜厚の管理には、膜厚ゲージや専用の施工用レーキを使うと効果的です。
施工中はこまめに厚みを確認しながら作業することで、均一で健全な防水層を確保することができます。
ウレタン防水の成功は、施工前の下地処理にかかっていると言っても過言ではありません。
下地に油分や粉塵、レイタンス(セメントの浮き成分)が残っていると、ウレタン防水材がしっかりと密着せず、施工後に気泡や剥がれが生じる原因になります。
施工前には必ず高圧洗浄や研磨で下地を清掃し、完全に乾燥させたうえで、適切なプライマーを全面に塗布します。プ
ライマーは下地との密着性を高めるだけでなく、吸水性の調整や微細なピンホールの封じにも効果的です。
使用するプライマーは、ウレタン防水材の種類に対応した製品を選び、メーカー指定の希釈率・塗布量・乾燥時間を守ることが必要です。
下地と塗膜の一体化が、長期にわたる防水性能の鍵を握っています。
この記事のまとめ!
- ウレタン防水の気泡は下地の水分や空気、厚塗り、施工環境、下地処理不足などが主な原因
- 小さな気泡やピンホールは、部分的な切除と再塗布でDIY補修が可能
- ボコボコやシワがひどい場合は下地からの再施工が必要になることがある
- 乾燥時間や天候管理、膜厚や重ね塗りのタイミングを守ることが大切
- 下地の清掃とプライマーの正しい使用が防水性能を長持ちさせる
ウレタン防水に発生する気泡は、下地の水分や空気、施工ミスなどが原因で生じます。
小さな気泡は部分補修で対応可能ですが、大きな膨れは再施工が必要になることもあります。
施工時には乾燥時間や気象条件、膜厚、下地処理を徹底し、再発防止に努めることが大切です。
外装リフォームはクロスの張り替えのような工事とは違い、足場を設置した大掛かりな工事です。
そのため、リフォーム工事の中でも比較的高額な費用が発生する工事になります。
リフォーム費用を抑えるためには、以下のような方法があります。
- 複数業者から相見積もりを取得して価格を比較する
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