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ウレタン防水は高い密着力を持つため、再施工や補修の際には適切に剥がす必要があります。
しかし、誤った方法で無理に剥がすと下地を傷つけたり、再防水の密着性が悪くなるリスクもあるので注意が必要です。
本記事では、ウレタン防水の正しい剥がし方について、手作業・電動工具・剥離剤を使った方法の違いや、作業手順、注意点までをわかりやすく解説します。
DIYや業者依頼を検討している方も、ぜひ参考にしてください。

株式会社ライフ総建 取締役
佐藤 勇太
さとう ゆうた
塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。
ウレタン防水を撤去するには、状態や面積、下地の状況に応じた方法を選ぶことが大切です。
浮きや膨れのある小面積なら手作業で対応できますが、密着力の強い防水層や広範囲におよぶ場合は、電動工具や剥離剤の使用が必要になることもあります。
この章では、代表的なウレタン防水の剥がし方を3種類に分類し、それぞれの特徴や適した場面をわかりやすく解説します。
手作業での剥がしは、比較的小規模な範囲や、劣化により浮きが生じているウレタン防水層に適した方法です。
使用する主な道具は、スクレーパー(皮すき)やバール、カッターなどになります。
浮いている部分の端を見つけて、そこから徐々に剥がしていきます。
無理に力を入れると下地を傷つける恐れがあるため、力加減には十分な注意が必要です。
また、細かな作業が多く時間もかかるため、作業効率は高くありません。
小面積かつDIYで対応したい場合には現実的な方法ですが、広範囲には向いていないため注意が必要です。
広範囲の防水層や密着力の高いウレタン層には、電動工具を使った撤去が効果的です。
代表的な機器として、ディスクグラインダー、サンダーなどがあり、これらを使うことで効率的かつ短時間での作業が可能となります。
厚みのある防水層や劣化が進んでいない箇所には有効ですが、操作には一定の技術や安全対策が必要です。
また、より広範囲な撤去作業の場合は、床剥がし機のような専用機械を用いることで、効率的に防水層を撤去することができます。
専用の剥離剤を塗布することで、防水層が柔らかくなり、スクレーパーなどで比較的容易に除去できるようになります。
複雑な形状の箇所や細かい凹凸部にも浸透しやすく、部分的な補修作業にも適しています。
ただし、剥離剤には強い臭気や皮膚刺激性がある場合も多く、取り扱いには十分な換気と保護具の使用が必要です。
また、使用後は表面に薬剤の残留がないよう中和・洗浄を徹底し、次の防水施工に影響が出ないよう注意する必要があります。
安全面と効果を両立させるため、使用前に製品の仕様書をよく確認することが大切です。
実際にウレタン防水を剥がす作業では、順序立てた丁寧な工程が重要です。
下地の状態や防水層の劣化具合を見極めたうえで、適切な道具を使い、慎重に作業を進める必要があります。
ここでは、剥がし作業を安全かつ効率よく進めるために押さえておきたい基本的な手順を、事前準備から実際の除去作業まで段階的に紹介していきます。
ウレタン防水を剥がす前に最も重要なのが、現在の防水層の状態を正しく把握することです。
まずは目視や手で触れた感触、軽く叩いて音の違いを確認する打診調査などを行い、浮き・膨れ・ひび割れなどの劣化箇所を特定します。
次に、撤去が必要な範囲を明確にします。
全面撤去が必要な場合もあれば、劣化が限定的であれば部分撤去にとどめることも可能です。
再防水の工法や材料によっては、古い防水層をすべて除去しなければならないケースもあるため、施工仕様との整合も確認が必要です。
また、下地の状態も併せてチェックし、必要なら補修の段取りも含めて計画を立てることが大切です。
状況確認が終わったら、次に行うのが表面層へのカッター処理です。
防水層に直接切れ込みを入れることで、作業範囲を区切りながら効率的に剥がすことができます。
切断した後はスクレーパーや皮すきを使って端からめくり、浮きがある部分を起点に少しずつ剥がしていきます。
劣化が進んでいれば比較的容易に剥がれる場合もありますが、密着が強い場合は機械の併用も検討しましょう。
作業中は常に下地を傷つけない意識を持つことが重要です。
ウレタン防水の剥がし作業には、失敗を防ぐために押さえておくべき注意点がいくつもあります。
例えば、下地を傷めないようにすることや、近隣への騒音・粉塵対策、部分撤去時の範囲設定などは、特に重要なポイントです。
この章では、作業中に陥りやすいトラブルや、それを回避するための具体的な注意点について解説します。
ウレタン防水を剥がす際に特に注意すべきなのが、下地を過剰に削ったり傷つけたりしないことです。
電動工具や金属製の道具を使用すると、つい力を入れすぎて下地の表面まで削ってしまうことがあります。
しかし、下地が損傷させすぎると密着性が低下したり、施工不良や早期劣化の原因にもなってしまいます。
再防水では下地の平滑性や健全性が仕上がりに大きく影響するため、削りすぎは厳禁です。
手作業の場合も、浮いた層だけを丁寧に剥がすことを意識しましょう。
防水層の撤去作業では、粉塵と騒音の発生が避けられません。
特に電動グラインダーなどを使用する場合、大きな音が響き渡り、住宅地やマンションでは近隣トラブルの原因になる可能性があります。
また、粉塵が飛散すると周囲の洗濯物や車両に付着し、クレームに発展するケースもあります。
こうしたトラブルを防ぐには、事前に近隣住民へ工事の案内や説明を行うことが重要です。
作業範囲の周囲には防塵シートやブルーシートで養生を行い、粉塵が飛ばないよう配慮します。
作業時間にも配慮し、早朝や夜間の作業を避けるなど、常識的な範囲での対策を徹底することが、円滑な施工につながります。
既存の防水層をすべて撤去せずに、部分的に剥がして再施工するケースでは、剥離する範囲を明確に決めておくことが極めて重要です。
あいまいな境界のまま施工を進めると、新旧の防水層が不連続な形で接合され、段差や密着不良が発生しやすくなります。
これにより、そこから水が侵入するなどの不具合につながる恐れがあります。
そのため、撤去前にマーキングやテープで境界線を明確に示し、作業中にブレが出ないようにすることが大切です。
また、残す防水層との接合部分についても、プライマー処理や段差調整などの補足処理が必要になります。
設計・施工者間で撤去範囲を共有し、確実な施工につなげることがポイントです。
この記事のまとめ!
- ウレタン防水の剥がし方には手作業・電動工具・剥離剤の3種類がある
- 下地を傷つけないように注意する
- 粉塵や騒音が発生するため近隣への配慮や養生を徹底する
- 部分撤去の場合は範囲を明確に決める
- 段差や接合部の処理も丁寧に行うことが重要
ウレタン防水の撤去作業は、再防水の品質を左右する重要な工程です。
手作業・機械・剥離剤など状況に合った方法を選び、正しい手順で慎重に進めることが必要です。
また、下地への配慮や近隣への対応も忘れず、計画的かつ丁寧な作業を心がけましょう。
外装リフォームはクロスの張り替えのような工事とは違い、足場を設置した大掛かりな工事です。
そのため、リフォーム工事の中でも比較的高額な費用が発生する工事になります。
リフォーム費用を抑えるためには、以下のような方法があります。
- 複数業者から相見積もりを取得して価格を比較する
- 国や自治体の補助金・助成金制度を活用する
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