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近年、スタイリッシュで無機質なデザインの住宅が人気を集めており、その中でもコンクリート打ちっぱなし風の外壁は、洗練された雰囲気を演出できる外装デザインとして注目されています。
サイディングは軽量で施工がしやすく、素材によっては汚れにくさやメンテナンス性にも優れているため、打ちっぱなしコンクリートのような質感を手軽に再現する方法として住宅業界でも採用事例が増えています。
そこで本記事では、コンクリート風サイディングの特徴やメリット・デメリットを建築の専門家の視点から分かりやすく解説します。
外壁をおしゃれに仕上げたいと考えている方や、打ちっぱなし風デザインを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

株式会社ライフ総建 取締役
佐藤 勇太
さとう ゆうた
塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。
コンクリートに見えるサイディングとは、本物の打ちっぱなしコンクリートのような質感や色調を再現した外壁材のことを指します。
無機質でスタイリッシュな外観を好むモダン住宅や、シンプルなデザインを求める施主から支持されており、グレーを基調としたマットな風合いが特徴です。
一般的な窯業系サイディングなどに特殊な塗装やエンボス加工を施すことで、コンクリート特有の表面の粗さやパネル継ぎ目のラインを表現できるようになっています。
本物のコンクリート外壁に比べて軽量で施工がしやすく、壁体内結露対策や断熱施工もしやすいため、見た目だけでなく機能性も両立できるのが大きな魅力です。
住宅の外観デザインにこだわりたい方に選ばれる外壁材です。
コンクリート風サイディングには、見た目のデザイン性だけでなく、施工性やメンテナンス面における大きな利点があります。
ここでは本物の打ちっぱなしコンクリートでは難しい部分を、サイディングならどのように解決できるのか見ていきましょう。
コンクリート風サイディングの大きな魅力は、本物のコンクリート外壁と比べて圧倒的に軽量で、施工費用を抑えやすい点です。
打ちっぱなしコンクリートの外壁は、重量が非常に重く、躯体の補強や型枠工事、防水処理など多くの工程が必要になります。
そのため、施工費が高額になり一般住宅では採用が難しいケースも少なくありません。
一方、サイディングは既存の下地に施工できるため、工期が短縮でき、足場や人件費も抑えやすくなります。
特に窯業系サイディングは標準的な施工方法が確立されているため、多くの工務店やリフォーム業者が対応可能です。
外観デザインにこだわりたいが総予算は抑えたいという方にとって、コンクリート風サイディングは合理的な選択肢といえます。
コンクリートに見えるサイディングは、単にグレーのフラットなデザインだけでなく、パネル継ぎ目のラインが入った打ちっぱなし風や、モルタル仕上げのような手塗り感のあるものなど、デザインの選択幅が広いのも魅力です。
メーカーごとにテクスチャの表現方法が異なり、細かな凹凸や表面のざらつき具合まで再現した高意匠モデルも登場しています。
たとえば、ニチハやケイミューでは、光の当たり方で陰影が際立つデザインや、マットな質感を重視したシリーズがラインナップされており、同じグレー系でも印象が大きく変わります。
玄関ドアやサッシの色との組み合わせによっても雰囲気が異なるため、外観の仕上がりをイメージしやすいのもサイディングの強みです。
一般的に「コンクリートは丈夫」というイメージがありますが、外壁として使用する場合は防水性の確保が大きな課題になります。
打ちっぱなしコンクリートは表面が吸水しやすく、雨だれ跡やエフロレッセンス(白華)が発生しやすいため、定期的な撥水処理や保護塗装が必要です。
その点、コンクリート風サイディングは表面に防汚コートや親水性塗膜が施されているものが多く、雨だれ汚れの付着を抑えられる構造になっています。
さらに、窯業系や金属系サイディングは断熱材と組み合わせることで壁体内結露のリスクを減らせるため、長期的に見ても建物の劣化を防ぎやすい仕様です。
外観の意匠性だけでなく、住宅の性能維持という面でもメリットの大きい外壁材といえます。
一方で、コンクリート調サイディングには注意しておきたい点も存在します。
採用してから「イメージと違う」とならないために、実際の質感や経年変化の特徴を理解しておくことが重要です。
ここではコンクリートに見えるサイディングのデメリット面についても解説します。
コンクリート風サイディングは、無機質でフラットな表面デザインが特徴ですが、その反面として、汚れや雨だれ跡が目立ちやすいという側面があります。
特に打ちっぱなし風デザインは、継ぎ目ラインや表面の陰影が強調されるため、雨水が流れた跡やホコリの付着が白く筋状に残ることがあります。
実際の打ちっぱなしコンクリートでも「雨だれ汚れ」はよく見られる現象であり、それを味わいと捉えるデザイン志向もありますが、住宅の外壁の場合、見た目の清潔感を保ちたいと考える方が多いのも事実です。
そのため、庇を設けたり、雨樋の位置を工夫するなど、設計段階で雨水の流れ方を意識することが大切です。
また、防汚機能付きのサイディングやトップコート処理を選択することで、汚れの定着を抑えることができます。
サイディングは打ちっぱなしコンクリートの見た目を再現することを目的としていますが、あくまで「模したデザイン」であるため、近距離で見ると素材の違いが分かる場合があります。
たとえば、本物のコンクリートは型枠の木目や微細な気泡跡がランダムに表れるのに対し、サイディングは工業的に成形されるため模様が規則的で均一です。
また、触感も異なり、窯業系サイディングは若干の塗膜感があり、金属系の場合はコンクリートにはない金属特有の反射がわずかに感じられることがあります。
ただし、近年の高意匠サイディングは凹凸の深さや色の濃淡がよりリアルに再現されており、外観として見る分にはほとんど違和感がない仕上がりも増えています。
質感にこだわる場合は、実物サンプルの確認が重要です。
グレー系のコンクリート風デザインは、退色や再塗装の際の色合わせが難しいという特徴があります。
特にマットで無機質な質感を重視したサイディングの場合、一般的な外壁塗装で用いられる艶あり塗料では質感が変わってしまい、違和感のある仕上がりになることがあります。
また、グレーと一口にいっても、青みがかったグレー、赤みのあるグレー、モルタル調の柔らかいグレーなど色味の幅が広く、既存の色に合わせた調色が必要になります。
再塗装を検討する際は、メーカーが推奨する専用塗料や、質感に対応した艶消し塗料を選ぶことが重要です。
外観デザインを保ちながらメンテナンスを行うためには、施工業者の提案力や色選定の知識も大きなポイントになります。
コンクリート打ちっぱなし風の外観を再現できるサイディングは、ニチハやケイミューなど大手メーカーから複数のシリーズが展開されています。
それぞれの製品には質感・サイズ・機能の違いがあるため、特徴を比較しながら見ていきましょう。
この「コンクリート打ちっ放し16」は、窯業系サイディング材で、厚み16mm・寸法455×3030mmと大判パネルを採用し、グレーのマットな色調と、コンクリート特有の無機質な表情をリアルに再現しています。
標準価格は1枚9,200円(税抜)・㎡換算6,673円、重量は約26kg/枚です。
張り・横張りどちらの施工にも対応しており、モダンで先進的な住宅デザインを実現するための選択肢として有力な製品です。
なお複数工場での生産により、混ぜ張り時には色・質感の差異が出る可能性もあるため、施工時には品番・カラーを統一する注意も必要です。
打ちっ放し調15は、ケイミューの窯業系サイディング材「エクセレージ・親水15」シリーズに属し、コンクリート打ちっぱなしを鮮やかに表現した外壁材です。
厚み15mm/働き幅455mm/長さ3,030mmの大判仕様で、マットなグレー系の色調と打ちっぱなし特有のテクスチャを兼ね備えています。
価格目安は㎡あたり税抜約¥4,710。
また、親水コート機能を持つため、雨水が流れることで汚れを落としやすい構造となっており、デザイン性と機能性を両立した製品です。
この記事のまとめ!
- 打ちっぱなし風の外観を再現できるサイディングが人気
- 本物のコンクリートより軽量で施工がしやすい
- コストを抑えながらモダンな外観を実現できる
- 汚れや雨だれが目立ちやすい点には注意が必要
- ニチハやケイミューから高意匠モデルが選べる
コンクリートに見えるサイディングは、本物の打ちっぱなしコンクリート外壁のような無機質で洗練された印象を保ちながら、施工性・コスト・メンテナンス性のバランスに優れた外装材です。
ニチハの「モエンエクセラード16Vコンクリート打ちっ放し」やケイミューの「親水15打ちっぱなし調」など、主要メーカーからは質感にこだわった高意匠モデルがラインナップされており、住宅のデザイン性を格上げしたい方に最適です。
汚れや雨だれの対策、再塗装時の色選びなど注意すべき点もありますが、事前の設計とメンテナンス計画を意識すれば、美観を長く維持することができます。
モダンでおしゃれな外観を実現したい方は、コンクリート風サイディングを選択肢に加えてみる価値があります。
外装リフォームはクロスの張り替えのような工事とは違い、足場を設置した大掛かりな工事です。
そのため、リフォーム工事の中でも比較的高額な費用が発生する工事になります。
リフォーム費用を抑えるためには、以下のような方法があります。
- 複数業者から相見積もりを取得して価格を比較する
- 国や自治体の補助金・助成金制度を活用する
しかし、ひとくちに業者といっても無数に存在するため、どの業者を選べば良いのか迷っているという方も少なくありません。
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