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家の雨漏りは放置すると建物の劣化を早める大きな原因となります。
特にサッシ周りや屋根、外壁の隙間などからの雨漏りは、コーキングを使用することで比較的簡単に補修できることが多いです。
本記事では、雨漏りをコーキングで補修するやり方と注意点について詳しく解説します。
正しい施工方法を知り、失敗しないためのポイントを押さえれば、DIYでも十分に雨漏り対策が可能です。

株式会社ライフ総建 取締役
佐藤 勇太
さとう ゆうた
塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。
雨漏りをコーキングで補修する前に、まず適切な材料や道具を準備することが大切です。
コーキング材にはさまざまな種類があり、施工する場所や目的に応じて適したものを選ばなければなりません。
また、作業をスムーズに進めるためには、必要な道具を事前にそろえ、正しい施工方法を理解しておくことが重要です。
この章では、コーキング材の種類や選び方、必要な道具について詳しく解説します。
シリコン系
シリコン系コーキング材は、優れた防水性と耐久性を持ち、水回りの補修によく使われます。
特に浴室やキッチン、窓周りなどの防水目的に適しており、湿気や温度変化にも強いのが特徴です。
ただし、塗装ができないため、外壁や屋根などの補修には不向きです。
また、接着力が弱いため、施工前の下地処理を丁寧に行うことが重要です。
主にガラスやタイル、金属などとの相性が良く、適材適所で使い分ける必要があります。
変成シリコン系
変成シリコン系コーキング材は、シリコン系の防水性とポリウレタン系の接着性を兼ね備えた万能タイプです。
耐候性が高く屋外でも使用できるため、外壁や屋根の補修に適しています。
また、塗装が可能なため、外観を損なわずに仕上げることができます。
施工後の収縮も少なく、幅広い素材に対応できるのが魅力です。
耐久性やメンテナンスのしやすさを考えると、雨漏り補修には最適な選択肢となります。
ポリウレタン系
ポリウレタン系コーキング材は、優れた密着性と柔軟性を持ち、屋根や外壁の隙間埋めに適しています。
特に動きのある部分でもしっかり追従し、防水効果を長期間維持できるのが特徴です。
ただし、紫外線に弱いため、施工後は必ず塗装を施す必要があります。
耐久性が高く、防水補修だけでなく建築の目地処理にも広く使用されています。
施工時には硬化時間が長めな点に注意し、十分な乾燥時間を確保することが大切です。
コーキング材を選ぶ際は、施工箇所や用途に適した種類を選ぶことが重要です。
屋内の水回りには防水性の高いシリコン系、屋外の外壁や屋根には塗装可能な変成シリコン系、高い密着性が求められる箇所にはポリウレタン系が適しています。
また、耐候性や耐久性、施工のしやすさも考慮する必要があります。
さらにコーキングの収縮率や硬化時間なども確認し、補修後の仕上がりや持続性を考えて適切な製品を選びましょう。
雨漏り補修をスムーズに進めるためには、適切な道具を準備することが大切です。
基本的な道具として、コーキング材とコーキングガンが必要になります。
また、施工面を整えるためのマスキングテープやヘラ、カッター、雑巾も用意しておきましょう。
古いコーキングを除去する際にはスクレーパーが便利です。
さらに作業中の汚れを防ぐための手袋やウエスも準備し、安全かつ効率的に補修作業を行えるようにしましょう。
適切なコーキング材と道具を準備したら、次はいよいよ雨漏り補修の実践です。
コーキングを正しく施工するには、補修箇所の特定や下準備が不可欠です。
また、コーキング材の充填方法や仕上げのやり方次第で、防水効果や耐久性が大きく変わるため、ポイントを押さえた施工が求められます。
この章では、補修箇所の確認方法からコーキングの打ち方まで、具体的な手順を詳しく説明していきます。
雨漏りの発生箇所を特定する方法
雨漏りをコーキングで補修するには、まず水の侵入箇所を正確に特定することが重要です。
雨の日にシミやカビの発生場所を確認し、その上部のサッシや外壁の隙間、屋根の接合部などを調べましょう。
ホースで水をかける「散水試験」も有効です。
また、室内の天井や壁にできる水滴の位置から、外部の雨漏り原因を推測することも可能です。
目視だけでは判断が難しい場合は、複数の場所を確認しながら慎重に特定しましょう。
古いコーキングの除去方法
古いコーキングを適切に除去しないと、新しいコーキングがしっかり密着せず、十分な防水効果が得られません。
まずカッターやスクレーパーを使って古いコーキングを切り込みながら慎重に剥がします。
剥がしにくい場合は、シリコンリムーバーなどの専用溶剤を使用すると効率的です。
取り除いた後は施工面を雑巾で拭き取り、乾燥させることが大切です。
ゴミや油分が残ると接着力が落ちるため、丁寧な下処理を心掛けましょう。
養生
コーキング施工の仕上がりをきれいにするためには、養生(マスキングテープの貼り付け)が欠かせません。
補修する箇所の両側にマスキングテープを貼ることで、余分なコーキング材のはみ出しを防ぎ、美しく仕上げることができます。
テープは隙間なく密着させ、直線を意識して貼ることがポイントです。
また、コーキング材が乾く前にテープを剥がすことで、エッジが整った仕上がりになります。
正しい養生が施工の質を大きく左右します。
コーキング材の充填方法
コーキング材は、隙間にしっかり充填することが重要です。
コーキングガンを使用し、一定の力でゆっくり押し出しながら充填しましょう。
角や奥の部分までコーキング材がしっかり行き渡るように意識し、気泡が入らないよう慎重に作業を進めます。
また、隙間のサイズに合わせてノズルのカット幅を調整することも大切です。
充填が不十分だと防水効果が低下するため、適量を均一に塗ることを心がけましょう。
ヘラを使った仕上げ方
コーキング材を充填した後、仕上げのためにヘラで表面をならす作業が必要です。
ヘラを軽く押し当て、均一な厚みに整えながら滑らかに仕上げることがポイントです。
力を入れすぎるとコーキング材が薄くなり、防水効果が弱まるため注意が必要です。
隙間なく密着させつつ、自然な仕上がりを目指しましょう。
マスキングテープの撤去
コーキング作業の最後に、マスキングテープを適切なタイミングで撤去することが重要です。
コーキング材が乾燥する前に、テープをゆっくりと斜め上方向に引き剥がします。
乾燥後に剥がすと、コーキング材が引っ張られて仕上がりが乱れる可能性があります。
はみ出し部分があれば、ヘラで整えるか、濡れた布で軽く拭き取るとよいでしょう。
コーキングを使った雨漏り補修はDIYでも可能ですが、適切な手順を踏まないと施工後に剥がれたり、十分な防水効果が得られなかったりすることがあります。
特にコーキング材の選定ミスや、適切な充填量の不足、乾燥時間の確保不足などが失敗の主な原因になります。
この章では、雨漏り補修を成功させるために押さえておきたいポイントや施工時の注意点について解説します。
コーキング材は乾燥すると若干収縮するため、施工時には隙間に対してやや多めに充填するのがポイントです。
少なすぎると隙間が埋まりきらず、防水効果が十分に得られない可能性があります。
特に深い隙間や動きがある部分では、しっかり厚みを持たせることが重要です。
ただし、充填しすぎると施工面から溢れ出し、仕上げが難しくなるため、適度な量を均一に塗ることを意識しましょう。
適切な充填量を守ることで、耐久性の高い補修が可能になります。
コーキング材は完全に硬化するまでに一定の時間が必要です。
製品によって硬化時間は異なりますが、表面硬化まで数時間、完全硬化には1~2日かかることが一般的です。
乾燥が不十分なうちに水がかかると、密着性が低下し効果が半減してしまいます。
焦らず十分な硬化時間を確保することで、長期間持続する防水効果を得られます。
マスキングテープを剥がすタイミングは、コーキング材が乾く前が最適です。
乾燥後に剥がすと、コーキング材が一緒に引っ張られ、エッジが乱れたり、隙間ができたりする恐れがあります。
施工後すぐに、斜め上方向にゆっくりと剥がすことで、滑らかで綺麗な仕上がりを実現できます。
また、テープを剥がした後に、はみ出し部分があればヘラで軽く整えるとより美しくなります。
コーキング材にはさまざまな種類があり、用途に応じた適切な選択が重要です。
例えば、シリコン系は防水性に優れるが塗装不可、変成シリコン系は屋外向きで塗装可能、ポリウレタン系は密着性が高いが紫外線に弱いといった特徴があります。
間違った種類を使用すると、密着不良や耐久性不足につながるため、施工箇所や環境に合わせて慎重に選びましょう。
製品の適用範囲を事前に確認し、最適なコーキング材を使用することが成功のカギとなります。
この記事のまとめ!
- 適切な材料選びと施工方法が重要
- コーキング材は用途に合ったものを選ぶ
- 隙間に均一に充填することが大切
- 適切な硬化時間を確保すること
コーキングによる雨漏り補修は、適切な手順を踏めばDIYでも比較的簡単に行えます。
ただし、補修しても雨漏りが改善しない場合は、建物自体の劣化や構造的な問題が原因かもしれません。
その場合は専門業者に相談することをおすすめします。
定期的な点検と適切なメンテナンスを行い、大切な住まいを守りましょう!