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外壁塗装を検討する際に、多くの方が悩むのが「どの塗料を選べばいいのか?」という点ではないでしょうか。
外壁塗装に使用されるペンキにはさまざまな種類があり、それぞれ耐久性・価格・仕上がりの美しさが異なります。
「できるだけ長持ちする塗料がいい」
「コストを抑えて、定期的に塗り替えたい」
「汚れにくい塗料で、きれいな状態を維持したい」
このように、目的や予算によって最適な塗料は変わってきます。
本記事では、外壁塗装に使われるペンキの種類と特徴を詳しく解説し、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、最適な選び方を紹介します。

株式会社ライフ総建 取締役
佐藤 勇太
さとう ゆうた
塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。
外壁塗装に使われるペンキは、種類によって耐久性や価格、仕上がりの質が大きく異なります。
特に「樹脂の種類」が塗料の性能を決める重要な要素です。
アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素・無機・ラジカル制御型など、それぞれの特徴を理解することで、自宅に最適な塗料を選ぶことができます。
この章では、外壁塗装に使われる代表的なペンキの種類とその特性を詳しく解説していきます。
外壁塗装に使われる塗料は、「樹脂」「顔料」「添加剤」「溶剤(水orシンナー)」の4つの成分で構成されています。
- 樹脂:塗膜の耐久性や柔軟性を決める主成分。
- 顔料:色を決める成分。
- 添加剤:防カビ・防藻効果や密着性向上など塗料の性能を補強する。
- 溶剤:水性・油性に分かれ、塗料の粘度調整を行う。
塗料の成分を理解し、環境や目的に適したものを選ぶことが大切です。
さまざまなグレードの塗料が存在していますが、その性能を決めている要素が『樹脂』になります。
ここでは、塗料の性能を決める樹脂の種類について詳しく解説します。
アクリル樹脂系
アクリル樹脂系塗料は、価格が安く発色が良いのが特徴です。
しかし、耐久性が低く5〜8年程度で劣化しやすいため、現在では外壁塗装にはあまり使用されません。
主に短期間の塗り替えや、新築物件のようにコストを抑えたいケースで採用されます。
ウレタン樹脂系
ウレタン樹脂系塗料は、柔軟性が高くひび割れしにくいのが特徴です。
耐久性は8〜10年程度で、価格と性能のバランスが取れています。
ただし、近年ではより価格帯がほとんど変わらない耐久性の高いシリコン塗料への切り替えが進んでいます。
シリコン樹脂系
シリコン樹脂系塗料は、価格と耐久性のバランスが良く最も人気がある塗料です。
耐用年数は10〜15年程度で、撥水性が高く汚れに強い特性を持ちます。
耐候性が優れており、紫外線や雨風に強いため、住宅やマンションなど幅広い建物に採用されています。
フッ素樹脂系
フッ素樹脂系塗料は、耐久性が非常に高く15〜20年以上持つ高性能塗料です。
紫外線や酸性雨に強く、長期間美しい状態を維持できます。
主に商業施設や高層ビル、メンテナンス頻度を減らしたい住宅に使われます。
長期的なコストを考えると塗り替え回数を減らせるメリットがあるため、特に耐久性を重視する建物に適しています。
ラジカル制御型塗料は、紫外線による塗膜の劣化(ラジカルの発生)を抑制する塗料です。
従来のシリコン塗料よりも耐久性が高く、12〜16年程度の耐用年数が期待できます。
価格はシリコン塗料と同程度で、コストパフォーマンスが優れているのが特徴です。
耐久性・防汚性を重視しつつ、コストを抑えたい場合に適した選択肢といえます。
無機塗料は、セラミックなどの無機成分を含む高耐久塗料です。
紫外線や雨風に強く、耐用年数は20年以上と非常に長持ちします。
また、不燃性が高く、カビやコケが発生しにくいというメリットもあります。
価格は高めですが、過酷な環境下での使用にも適しており、外壁の美観を長く保ちたい場合におすすめです。
塗料は水性塗料と溶剤(油性)塗料に分類されます。
水性塗料は、臭いが少なく環境に優しいのが特徴です。
近年の技術向上により耐久性も向上し、住宅の外壁塗装で主流になっています。
一方、溶剤塗料(油性塗料)はシンナーを使用し、密着性が高く耐久性に優れるため、鉄部や過酷な環境にさらされる外壁に適しています。
ただし、臭気やVOC(揮発性有機化合物)の排出があるため、使用環境には注意が必要です。
外壁塗装用の塗料はさまざまなメーカーから販売されていますが、種類ごとに性能の違いやおすすめ商品があります。
「シリコン塗料」「フッ素塗料」「無機塗料」「ラジカル制御型塗料」など、それぞれの特長を活かした人気の塗料をピックアップしました。
実際にどの塗料を選べばよいのか迷っている方は、この章を参考にしてください。
各塗料のメリット・デメリットを把握し、理想の外壁塗装を実現しましょう!
シリコン系塗料は、コストと耐久性のバランスが良く、最も一般的に使用される塗料です。
特に人気があるのは、日本ペイントの「水性シリコンセラUV」や関西ペイントの「アレスアクアシリコンACⅡ」などになります。
これらは撥水性・防汚性が高く、耐用年数は10〜15年程度と長持ちするため、多くの住宅やマンションで採用されています。
コストを抑えつつ、耐候性やメンテナンス性を重視したい方におすすめの塗料です。
ラジカル系塗料は、シリコン塗料よりも高耐久ながら、価格を抑えられる次世代塗料として注目されています。
おすすめの塗料には、日本ペイントの「パーフェクトトップ」やエスケー化研の「プレミアムシリコン」があります。
これらは、紫外線による劣化を抑制する技術が採用されており、12〜16年の耐用年数が期待できます。
紫外線の強い地域や、コストパフォーマンスを重視する方に最適です。
フッ素系塗料は、耐久性・耐候性に優れ、15〜20年以上の長寿命を誇る高性能塗料です。
おすすめは日本ペイントの「ファイン4Fセラミック」やエスケー化研の「クリーンフッソ」などです。
これらの塗料は、紫外線や雨風に強く色あせしにくいため、高層ビルや商業施設でも採用されています。
価格は高めですが、長期間メンテナンスを減らしたい方や、美観を長く維持したい建物に適した選択です。
無機系塗料は、セラミックやガラス成分を含み、耐用年数20年以上の超高耐久塗料として人気があります。
おすすめは、日本ペイントの「グランセラトップ」や関西ペイントの「アレスダイナミックmuki」などがあります。
これらは、紫外線・酸性雨・塩害に強く、汚れが付きにくいのが特徴です。
価格は高いものの、メンテナンス頻度を減らしたい方や、海沿い・雪国などの過酷な環境での使用に最適な塗料です。
この記事のまとめ!
- コスト重視ならアクリルやウレタン系
- 一般的な住宅ならシリコン系が最適
- 長寿命を求めるならフッ素や無機系
- コスパ良く高耐久を狙うならラジカル系
外壁塗装に使われるペンキにはさまざまな種類があり、それぞれ耐久性や価格、仕上がりの違いがあります。
最適な塗料を選ぶことで、外壁の美観と耐久性を維持できます。
塗料の特徴を理解し、自宅に合ったものを選んでください。