スレート屋根補修でコーキングは有効?正しい補修方法と注意点を解説

スレート屋根補修でコーキングは有効?正しい補修方法と注意点を解説

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スレート屋根は軽量で費用対効果に優れた屋根材ですが、経年劣化や外部からの影響によってひび割れやズレが発生することがあります。

こうしたトラブルに対して、「コーキングを使えば補修できるのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか。

確かに、コーキングは小さなひび割れや隙間を埋める応急処置として役立ちます。

しかし、すべてのスレート屋根の補修に適しているわけではなく、誤った使い方をすると逆に雨漏りの原因になることもあります。

そのため、コーキング補修が有効なケースと対応できないケースを正しく見極めることが大切です。

本記事では、スレート屋根の補修にコーキングが使えるのか? という疑問に答えながら、適切な補修方法やDIYでの施工手順、注意点について詳しく解説します。

また、コーキングでは対応できない場合の対策 についても紹介するので、屋根のメンテナンスを検討している方はぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

株式会社ライフ総建 取締役

佐藤 勇太

さとう ゆうた

プロフィール

塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。

スレート屋根の補修にコーキングは使える?まずは基礎知識を学ぼう!

スレート屋根にひび割れやズレを見つけたとき、「コーキングで補修できるのでは?」と考える方は少なくありません。

しかし、コーキング補修はすべてのケースで有効とは限らず、適切な使い方をしなければ逆に屋根の劣化を早めてしまうこともあります。

まずはスレート屋根が劣化する原因や補修方法の種類を知り、コーキングが適用できるケースとできないケースを見極めることが大切です。

この章では、スレート屋根の基本的な補修知識を学びながら、コーキングを活用できる場面について解説していきます。

スレート屋根が劣化する原因

スレート屋根の劣化は 経年劣化・紫外線や雨風の影響・自然災害・施工不良 などが主な原因です。

特に長年の経年劣化による性能の低下やひび割れは避けられません。

また、強風や地震による衝撃でズレや欠けが発生 することもあります。

さらに施工時に適切な処理がされていない場合、通常よりも早く劣化が進むことがあります。

劣化を放置すると雨漏りや屋根の強度低下につながるため、定期的な点検と早めの補修 が大切です。

補修方法の種類

スレート屋根の補修方法には、コーキング補修・部分交換・塗装補修・カバー工法・葺き替えなどがあります。

小さなひび割れならコーキングで応急処置が可能ですが、広範囲の劣化や複数箇所の劣化がある場合はスレートの差し替えや塗装補修が必要です。

さらに、屋根全体の老朽化が進んでいる場合や雨漏りなどが発生している場合は、カバー工法や葺き替えなどの大規模な補修を検討する必要があります。

このように修理の方法というのは、状況に応じた適切な選定を行うことが重要です。

屋根でコーキング補修できる箇所

コーキング補修は 小規模なひび割れや隙間の修復に適しています。

具体的には、スレートの軽微なひび割れ・棟板金の継ぎ目や釘穴・屋根材同士のわずかな隙間などが対象です。

一方、広範囲のひび割れやスレートの浮き・ズレには適していません。

無理にコーキングを使用すると水の通り道を塞いでしまい、排水不良を引き起こしてかえって雨漏りの原因になることもあります。

そのため、適用範囲をしっかりと見極めることが大切です。

屋根にも使えるコーキングの種類

スレート屋根の補修に適したコーキング材には、変成シリコン系とウレタン系があります。

変成シリコン系は 耐候性・防水性に優れて塗装が可能なので、スレート補修にも最適です。

一方、ウレタン系は伸縮性が高く、動きのある箇所の補修に向いているため、ひび割れ部分に適しています。

ただし、ウレタン系は紫外線に弱いので、コーキングの上に塗装をする場合に使用しましょう。

なお、通常のシリコンコーキングは耐久性はあるものの、コーキングの上に塗装できないため屋根補修には不向きです。

このように、適材適所でコーキング材を選ぶことが重要です。

屋根をコーキング補修した際の寿命

コーキング補修の耐久性は3~5年程度ですが、屋根の環境や施工方法によってはそれよりも短くなることがあります。

特に強い紫外線や風雨の影響を受ける屋根ではコーキングが劣化しやすく、短期間で再補修が必要になることもあります。

また、適切な下処理を行わずに施工すると接着力が低下し、早期に剥がれる可能性があります。

コーキング補修はあくまで応急処置であり、長期的な解決策にはならないことを理解しておくことが大切です。

スレート屋根補修でコーキングを使用する方法

スレート屋根のひび割れや小さな隙間を補修する方法として、コーキングは手軽にできる応急処置として役立ちます。

しかし、使用するコーキング材を間違えると密着性が低くなったり、耐久性が落ちたりするため、正しい施工方法を理解することが重要です。

この章では、スレート屋根補修に適したコーキング材の選び方や、具体的な施工手順、費用の目安、DIYで行う際の注意点について詳しく解説します。

適切なコーキング補修を行い、屋根の寿命を延ばしましょう。

用意する屋根用コーキング剤

スレート屋根の補修には、変成シリコン系コーキングやウレタン系コーキングが適しています。

  • 変成シリコン系コーキング
  • プライマー
  • ヘラ
  • マスキングテープ

その他にもプライマー(密着力向上)やヘラ(均し用)、マスキングテープ(仕上げ用)などを用意すると作業をスムーズに行えます。

屋根用コーキングの費用

コーキング補修の費用は、DIYと業者依頼で大きく異なります。

DIYの場合、コーキング材は1本500~1,000円 ほどで、その他の道具を含めても 5,000円程度で補修が可能です。

一方、業者に依頼すると補修範囲によって1~10万円程度かかることもあります。

ただし、広範囲の補修が必要な場合や高所作業が不安な場合は、安全性を考慮して業者に依頼するのが安心です。

屋根でコーキング補修するやり方

コーキング補修は以下の手順を参考に実施しましょう。

  • 補修箇所の清掃(ほこりや汚れを取り除く)
  • 養生(マスキングテープを貼る)
  • プライマーを塗る(密着性を向上させる)
  • コーキング材を充填する(ひび割れ部分を埋める)
  • ヘラで均す(余分なコーキングを除去)
  • 乾燥させる(完全に硬化するまで数時間~1日放置)

上記のように正しい手順で施工することで、一定の補修効果が期待できるでしょう。

スレート屋根の補修をDIYする際の注意点

スレート屋根の補修をDIYで行う際は、安全対策と適切な施工が重要です。

まず、スレート屋根の補修は高所作業となるため、滑りにくい靴を履き、安全帯や足場を使用することが必須です。

また、コーキングは雨天時や湿度の高い日には乾燥しにくく、密着性が低下するため、基本的に晴れた日に施工しましょう。

さらに、広範囲の補修が必要な場合や劣化が進行している場合はDIYでは対応が難しいため、業者の診断を受けることが大切です。

スレート屋根補修がコーキングで対応できない場合の対策

コーキングでは対応できないケースでは、以下の方法を検討しましょう。

  • 部分補修(スレートの差し替え)
  • 塗装
  • カバー工法
  • 葺き替え工事

特に複数のひび割れや雨漏りが発生している場合は、コーキング補修では不十分なので専門業者に相談するのが無難です。

また、修理すべき内容がご自身で判断できない場合、専門業者に調査を依頼することをおすすめします。

まとめ

この記事のまとめ!

  • コーキングは小さなひび割れの応急処置には有効だが、根本的な解決にはならない
  • 正しい種類のコーキング材を使用し、正しい手順で施工することが大切
  • 補修範囲が広い場合や、劣化が進んでいる場合は専門業者に依頼すべき
  • 定期的な点検と適切な補修で、スレート屋根の寿命を延ばすことができる

スレート屋根の劣化を放置すると雨漏りなどのトラブルにつながるため、適切なメンテナンスを心がけましょう。