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近年の住宅建材の中でも注目を集めているのが「ガルバリウム鋼板」。
屋根材としての採用も増えており、現代の住宅において重要な屋根材の一つです。
本記事では、ガルバリウム鋼板屋根材の基本的な特徴からメリット・デメリット、そしてどのような方に向いているのかまで、実用的な視点から詳しく解説していきます。
素材の性質を理解し、後悔のない屋根選びを行いましょう。

株式会社ライフ総建 取締役
佐藤 勇太
さとう ゆうた
塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。
住宅や施設の屋根材として近年注目されている「ガルバリウム鋼板」。
その名前はよく耳にするけれど、実際にはどんな素材で、どのような特長があるのかは意外と知られていません。
この章では、ガルバリウム鋼板の基本構造や性能、屋根材としてどのような役割を果たすのかを詳しく解説していきます。
ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム55%・亜鉛43.4%・シリコン1.6%を主成分とする合金メッキを施した鋼板で、高い耐食性と耐候性を備えた建築材料です。
従来のトタンに比べて錆びにくく、屋外での使用に非常に適しています。
特に屋根材や外壁材としての使用が多く、金属特有のシャープな外観と軽量で取り扱いやすい特性が魅力です。
また、加工性にも優れているため、直線的なデザインから曲線的な屋根まで幅広く対応できます。
耐用年数は一般的に20〜30年とされ、定期的な塗装メンテナンスを加えることで、さらに長寿命化が可能です。
ガルバリウム鋼板を用いた屋根材には、葺き方によっていくつかの種類が存在します。
まず「横葺き」は、屋根面に対して水平方向に板金を重ねていく施工方法で、シンプルかつモダンなデザインが特徴です。
比較的勾配の緩い屋根に向いており、戸建て住宅でよく使われます。
「縦葺き」は、屋根の棟から軒に向かって縦方向に板金を葺く方法で、雨水の流れに沿った構造のため排水性に優れており、傾斜がきつめの屋根に適しています。
「瓦調葺き」は金属に凹凸加工を施し、瓦のような見た目を再現した葺き方で、軽量ながら重厚感のある外観を実現します。
そして「折板葺き」は、山形に成形された鋼板を使った工法で、強度が高く、大型の倉庫や工場などに多く採用されます。
用途や建物の構造に合わせて最適な葺き方を選ぶことが重要です。
ガルバリウム鋼板が多くの建物で採用されているのには、確かな理由があります。
この章では、ガルバリウム鋼板屋根材の優れた耐久性、軽量性、そしてメンテナンスの手軽さといった利点を具体的に紹介しながら、実際の使用シーンでどのようなメリットが得られるのかをわかりやすくお伝えします。
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛、シリコンからなる特殊な合金メッキによって、非常に優れた耐久性と耐候性を発揮します。
アルミ成分が酸化皮膜を形成し、錆の進行を防ぐことで、長期間にわたって美観と機能性を保つことができます。
従来のトタン屋根と比較して約3〜6倍の耐久性があるともいわれており、海沿いの塩害地域や豪雪地帯など、過酷な自然環境下でも安定した性能を発揮します。
そのため、住宅はもちろん、店舗や工場などでも広く採用されています。
ガルバリウム鋼板は1㎡あたり約5kg未満と非常に軽量で、屋根全体の荷重を大きく軽減できます。
建物の重心を低く抑えることができるため、地震による揺れの影響を受けにくくなり、耐震性の向上にもつながります。
特に木造住宅や2階建ての住宅では、屋根の軽さが建物全体の構造安全性に大きく寄与するため、災害に備える観点からも非常に有利です。
近年では新築だけでなく、重い瓦屋根からの葺き替えリフォームでも、ガルバリウム鋼板が選ばれるケースが増えています。
屋根材は風雨や紫外線にさらされる過酷な部位でありながら、簡単に手を加えられないため、メンテナンス性は非常に重要です。
ガルバリウム鋼板はその表面に強い耐食性を持つメッキ層を備えており、錆や腐食が発生しにくい構造になっています。
そのため、10年〜15年は再塗装の必要がないことも多く、他の屋根材と比較してメンテナンスの手間と費用を大幅に抑えることが可能です。
長期的なコストパフォーマンスに優れており、忙しい家庭や二次的な建物にも適しています。
いくら優れた素材でも、完璧な建材は存在しません。
ガルバリウム鋼板にも弱点や注意点があり、使用環境や施工方法によっては後悔につながるケースもあります。
この章では、断熱性や遮音性の課題、キズや凹みに対する弱さといった、見落としがちなデメリットについて丁寧に解説します。
ガルバリウム鋼板は金属製のため、熱や音を通しやすいという性質があります。
そのため、夏場は屋根が太陽熱を直接吸収しやすく、室内の温度上昇につながる可能性があります。
また、遮音性も高くはなく、雨音や風の音が響きやすい点もデメリットといえます。
とはいえ、近年は断熱材や遮音材と組み合わせた工法や、遮熱塗装を施すことで快適性を確保するケースが増えています。
これらの対策を施すことで、居住空間の快適さを損なわずにガルバリウム鋼板のメリットを活かすことが可能です。
ガルバリウム鋼板は軽量で加工しやすい反面、表面の厚みが薄いため、物が当たった際にキズや凹みが生じやすいという弱点があります。
施工中に工具がぶつかって傷が入ったり、落下物によって凹みが発生すると、その箇所から錆が進行する可能性が高まります。
美観を損なうだけでなく、防水性にも悪影響を及ぼすため、丁寧な施工と定期的な点検が欠かせません。
特に台風や積雪の多い地域では、耐候性だけでなく物理的な衝撃にも配慮した設計と施工が必要です。
ガルバリウム鋼板は、耐久性・軽量性・低メンテナンス性を兼ね備えており、現代の住まいに非常にマッチする屋根材です。
地震に備えて軽い屋根材を選びたい方や、塩害・雪害など過酷な自然条件下で安心して使える素材を探している方に向いています。
また、定期的な手入れが難しい別荘や賃貸物件、長期的に維持費を抑えたい住宅にも最適です。
シンプルモダンから和風デザインまで対応できる意匠性もあり、見た目にこだわる方にも選ばれています。
この記事のまとめ!
- 耐久性・耐候性に優れた金属屋根材
- 住宅や施設で広く使用されている
- 軽量なため地震対策にも効果的
- 長期的にコストを抑えられるのも魅力
- 断熱性や遮音性には課題がある
ガルバリウム鋼板は、優れた耐久性と軽量性を兼ね備えた現代的な屋根材です。
メンテナンスの手間が少なく、コストパフォーマンスにも優れています。
断熱性や遮音性などの注意点はありますが、施工方法や併用資材によってカバー可能で、安心・長持ちする屋根を求める方に最適な屋根材といえるでしょう。
外装リフォームはクロスの張り替えのような工事とは違い、足場を設置した大掛かりな工事です。
そのため、リフォーム工事の中でも比較的高額な費用が発生する工事になります。
リフォーム費用を抑えるためには、以下のような方法があります。
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