陸屋根にして後悔する前に!よくある失敗例と対策を徹底解説

陸屋根にして後悔する前に!よくある失敗例と対策を徹底解説

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陸屋根は、現代的でスタイリッシュな住宅デザインによく採用される屋根形状の一つです。

しかし、見た目の洗練さとは裏腹に、「陸屋根にしたけど後悔している」「雨漏りが頻発する」「夏は暑く冬は寒い」といった声も多く聞かれます。

陸屋根にはその構造上の特性ゆえの注意点や欠点が存在し、それを理解せずに採用してしまうと大きな後悔につながることもあります。

本記事では、陸屋根の基本的な構造から、よくある後悔の原因、そして失敗しないための対策までを徹底的に解説します。

これから陸屋根を検討している方、あるいは現在の住まいに不安がある方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事の監修者

株式会社ライフ総建 取締役

佐藤 勇太

さとう ゆうた

プロフィール

塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。

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陸屋根にして後悔するのはなぜ?まずは特徴から学ぼう!

陸屋根は、直線的で洗練された外観を持ち、屋上空間を有効活用できることから、現代住宅でも注目されている屋根形状です。

しかし一方で、従来の勾配屋根とは構造が異なるため、施工やメンテナンスに関する知識が不足したまま採用すると、思わぬ後悔につながることもあります。

まずは陸屋根の基本的な特徴や構造を正しく理解し、どのようなメリット・デメリットがあるのかを把握しておくことが大切です。

そもそも陸屋根とは?

陸屋根とは、屋根面がほぼ水平で傾斜のない構造の屋根を指します。

一般的な住宅に多い切妻屋根や寄棟屋根と異なり、勾配がほとんどなく、建物上部がフラットな形状をしています。

ビルやマンション、店舗などの鉄筋コンクリート造に多く採用されてきましたが、近年ではデザイン性の高さから戸建て住宅でも人気が高まっています。

屋上をバルコニーや庭として活用できるメリットがある一方で、排水や断熱、防水対策において独自の配慮が必要となる点が特徴です。

陸屋根は施工の自由度が高い反面、建物全体の性能にも大きく影響するため、事前の理解が欠かせません。

陸屋根の構造・納まりについて

陸屋根は基本的に鉄筋コンクリート造のスラブ(構造床)を屋根として利用し、その上に断熱層や防水層を施す構造となっています。

勾配がほとんどないため、雨水をスムーズに排出するために排水溝(ドレン)を複数設け、排水経路をしっかり確保する必要があります。

屋根の外周にはパラペット(立ち上がり壁)を設けることが多く、見た目の一体感が出る一方で、排水の障害となることもあります。

納まりの設計次第で雨仕舞いの良し悪しが決まるため、施工時の防水処理や勾配調整が非常に重要です。

わずかな施工不良が雨漏りや構造劣化に直結するため、精度の高い納まりが求められます。

陸屋根で後悔しないためにデメリットを把握しよう!

「雨漏りがひどい」「光熱費が上がった」など、陸屋根にしてから後悔したという声は少なくありません。

その多くは、構造的な弱点や管理上のリスクを理解しないまま採用してしまったことが原因です。

ここでは、陸屋根に特有の主なデメリットについて詳しく解説します。

排水・防水・断熱の3つの観点から注意点を知り、設計・施工段階で適切な対策を講じられるようにしておきましょう。

排水性が悪く雨仕舞いが難しい

陸屋根は屋根面がほぼ水平なため、雨水が自然に流れにくく、排水性能が低いという弱点があります。

降雨量の多い地域や台風の多い日本では、水が屋根上に滞留しやすく、防水層や排水口(ドレン)に過剰な負荷がかかります。

また、わずかな施工ミスが雨仕舞いの不良につながり、雨漏りを引き起こす可能性も高くなります。

排水設計においては、適切な勾配確保や複数のドレン配置、オーバーフロー対策が欠かせません。

陸屋根を安全に運用するためには、設計段階から排水に十分な配慮を行い、定期的な清掃や点検によるメンテナンスも必要です。

定期的な防水メンテナンスが必須

陸屋根は防水層に頼った構造であるため、その防水性能が建物全体の耐久性に直結します。

一般的に使用されるウレタン防水やシート防水、アスファルト防水などの防水層は、紫外線や雨風の影響で10~15年程度で劣化します。

劣化を放置すると、防水層にひび割れや剥がれが生じ、雨水が浸入して内部構造に深刻なダメージを与える恐れがあります。

そのため、定期的な点検と適切な時期での再施工が必要不可欠です。

防水メンテナンスにはまとまった費用がかかるため、陸屋根を採用する際は長期的な維持管理計画も視野に入れておくことが重要です。

断熱・遮熱対策を怠ると室温環境が悪化する

陸屋根は屋根裏空間がなく、屋根面が直接室内空間の上にあるため、外気温の影響を受けやすい構造です。

特に夏場は直射日光により屋根が高温になり、その熱が天井から室内に伝わってしまいます。

一方、冬場は断熱性が低いと冷気が室内に降りてきて、暖房効率が悪化するという問題もあります。

こうした室温環境の不安定さは、住み心地に大きく影響するため、断熱材の適切な選定と施工、遮熱塗料の併用などによる熱環境対策が欠かせません。

設計段階で断熱・遮熱性能に十分な配慮をすることが、快適な暮らしと光熱費の抑制につながります。

陸屋根で後悔しないためのポイント

陸屋根を取り入れる際には、見た目のデザインだけでなく、構造的な課題への対処方法も検討する必要があります。

適切な防水工法の選定、信頼できる業者選び、断熱対策、排水設備の管理など、事前に押さえておくべきポイントは多岐にわたります。

これらを総合的に判断して設計・施工に反映させることで、陸屋根のメリットを最大限に活かしつつ、後悔のない住まいを実現することが可能になります。

適切な防水工法を選択する

陸屋根の耐久性を左右する最大の要素が、防水工法の選択です。

主に使われるのはウレタン塗膜防水、シート防水(塩ビ・ゴム系)、アスファルト防水などで、それぞれに特徴があります。

例えば、ウレタン防水は複雑な形状にも対応しやすくコストも比較的抑えられますが、施工者の技術に左右されやすいという側面があります。

一方、アスファルト防水は耐久性が高く信頼性もありますが、施工費用がやや高めです。

建物の構造や立地条件、メンテナンスのしやすさも考慮し、適切な工法を選定することが、陸屋根で後悔しないための重要なステップとなります。

信頼できる施工業者選び

陸屋根は構造上、防水や排水処理の精度が住まいの快適性に直結します。

そのため、施工実績や技術力のある信頼できる業者を選ぶことが極めて重要です。

価格の安さだけで決めてしまうと、防水処理の不備や勾配設計の不良といった施工ミスが起きやすく、結果的に高額な修繕費が必要になるリスクもあります。

選定の際は過去の施工事例や資格の有無、アフターフォロー体制、保証内容などを丁寧に確認しましょう。

複数社から見積もりを取り、信頼性と費用のバランスを見極めることが陸屋根の成功につながります。

断熱・遮熱対策を考慮する

陸屋根は断熱層が直接屋根スラブの上に配置されるため、断熱・遮熱の設計が住環境に大きな影響を与えます。

夏の直射日光を受けやすく、室温が上昇しやすいため、断熱材の種類や厚み、施工方法に注意が必要です。

遮熱塗料の併用や外断熱方式の採用により、室内の温度上昇を抑える効果が期待できます。

また、冬場の冷気を防ぐための断熱性能も忘れてはなりません。

快適な室内環境を維持し冷暖房費を抑えるためにも、設計段階で断熱・遮熱対策をしっかり計画しておくことが大切です。

排水溝(ドレン)の清掃とオーバーフロー対策

陸屋根の排水性能を保つうえで、ドレン(排水口)の清掃は欠かせません。

落ち葉やゴミが詰まると排水不良を起こし、雨水が屋根上に溜まって雨漏りや防水層の劣化を招く恐れがあります。

年に1~2回はドレンの清掃を行い、常に排水経路が確保されている状態を維持することが重要です。

また、ドレンが詰まった際に備えて、オーバーフローパイプの設置も有効です。

これにより、大雨時にも水が適切に排出され、建物への浸水被害を未然に防ぐことができます。

日常的な点検と備えが、陸屋根の安心につながります。

まとめ:陸屋根で後悔しないために知識を入れておこう

この記事のまとめ!

  • 排水性に課題がある
  • 定期的な防水メンテナンスが必要不可欠
  • 断熱・遮熱性能が不足すると室温環境が悪化する
  • 防水工法や施工業者の選定は重要な要素
  • ドレンの清掃やオーバーフロー対策を含めた維持管理が大切

陸屋根はデザイン性や屋上活用の自由度が魅力ですが、排水性や断熱性、防水性能に注意が必要な屋根形状です。

これらの特性を理解せずに採用すると、雨漏りや室温トラブルといった後悔につながります。

適切な施工とメンテナンスを前提に計画すれば、安心して快適に暮らせる住まいを実現できます。

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