雨漏り箇所の見つけ方をプロが解説!原因から具体的な調査方法まで

雨漏り箇所の見つけ方をプロが解説!原因から具体的な調査方法まで

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天井や壁にシミができたり床が濡れていたりすると、「どこから水が入ってきているのかわからない…」と不安になるものです。

雨漏りの原因は屋根・外壁・窓・ベランダ・換気口などさまざまですが、放置すると建物の構造を傷め、カビの発生やシロアリ被害のリスクも高まります。

できるだけ早く雨漏りの原因を特定し、適切な対策を取ることが重要です。

本記事では、「雨漏り箇所の見つけ方」をプロの視点で詳しく解説します。

まずは自分でできる調査方法から紹介しつつ、専門業者が行う調査手法についても解説するので、雨漏りトラブルにお困りの方はぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

株式会社ライフ総建 取締役

佐藤 勇太

さとう ゆうた

プロフィール

塗装工事や屋根修理、防水工事をメインに東京都八王子市で外装リフォーム専門店を経営。地域に根付く専門店として3000棟以上の施工実績あり。

簡単な雨漏り箇所の見つけ方

雨漏りが発生すると、「どこから水が入っているのか?」と悩む方が多いですが、自分でチェックできる方法があります。

特に屋根・外壁・窓・ベランダ・換気口などは雨水が侵入しやすいポイントなので、まずはここを重点的に調査してみましょう。

この章では、雨漏りが発生しやすい場所ごとのチェックポイントを詳しく解説します。

目視で確認できることも多いため、早めに原因を特定し適切な対策を講じることが大切です。

雨漏りの原因となる場所

屋根

屋根は建物の中でも最も雨漏りしやすい部分です。

特に瓦やスレートのズレ・割れ、棟板金の浮き、防水シート(ルーフィング)の劣化が原因となることが多いです。

また、屋根の勾配や軒先の形状によっても雨水の流れが変わり、特定の箇所に水が溜まりやすくなります。

雨どいの詰まりも雨漏りの要因となるため、こまめに点検することが重要です。

ただし、屋根の点検は高所作業になるため、専門業者に依頼することが大切です。

外壁

外壁の劣化も雨漏りの大きな原因のひとつです。

ひび割れ(クラック)が発生するとそこから雨水が染み込み、壁内部の断熱材や木材を傷めることがあります。

また、シーリング(コーキング)の劣化により、サッシ周りや外壁の継ぎ目から浸水するケースもあります。

外壁塗装の剥がれや浮きも雨漏りの前兆となるため、定期的なチェックが重要です。

特に築10年以上経過している建物では、外壁の点検を行い防水対策を見直しましょう。

窓・サッシ

窓やサッシ周りの隙間から雨水が入り込むことも多く、風の強い雨の日にのみ発生するケースもあります。

原因として、窓枠のゴムパッキンの劣化、シーリング材のひび割れ、窓の歪みが考えられます。

特に窓の上部や角部分は水が溜まりやすく、劣化が進みやすいポイントです。

また、室内側に結露が頻繁に発生する場合、内部に水が浸入している可能性もあるため注意しましょう。

ベランダ・バルコニー

ベランダやバルコニーは雨に直接さらされるため、防水層の劣化や排水不良が雨漏りの原因になりやすい部分です。

特に、排水口の詰まりがあると水が溜まり、防水塗膜が劣化してひび割れが生じやすくなります。

また、手すり(笠木)の隙間から雨水が侵入するケースも多く、内部の木材が腐食すると建物全体に影響を及ぼします。

ベランダの防水はトップコートを定期的に塗り直すことで劣化を防げるため、早めのメンテナンスを心がけましょう。

換気口やエアコン配管

意外と見落としがちなのが、換気口やエアコンの配管周りです。

換気口は外壁に穴を開けて設置されているため、シーリング材が劣化すると雨水が侵入することがあります。

また、エアコンの配管が通る穴もコーキングが剥がれると水が入り込み、室内側の壁に雨染みができる原因となります。

特に強風を伴う雨の日にのみ発生する場合は、この部分を疑いましょう。

換気口や配管周りの隙間は、防水シーリングや専用パテで補修することで雨漏りを防ぐことが可能です。

雨漏り調査を自分で行う方法

ホースを使った散水試験

雨漏りの発生箇所を特定する方法の一つに、ホースを使った散水試験があります。

これは疑わしい箇所にホースで水をかけながら、室内に雨漏りが発生するか確認する方法です。

屋根、外壁、窓、ベランダなど、1カ所ずつ順番に水をかけてチェックすることがポイントです。

ただし、大量の水を使用するため、トラブルを避けるためにも慎重に実施する必要があります。

また、散水してからすぐに水が浸入しない場合もあるため、時間をかけて観察することが重要です。

懐中電灯を使って屋根裏をチェック

屋根裏に入ることができる場合は、懐中電灯を使って内部の状態を確認することで雨漏りの兆候を見つけやすくなります。

特に天井のシミや木材の変色、カビの発生、水滴がついている箇所がないかを重点的にチェックしましょう。

また、昼間であれば屋根に隙間があると光が漏れている場合があるため、そういった点も確認ポイントです。

雨漏りが発生している場合は、雨が降った直後に屋根裏を点検するのが効果的です。

危険な場所には無理に入らず、安全を確保しながら調査しましょう。

プロが行う雨漏り箇所の見つけ方とは?

「自分でいろいろ調査してみたけど、雨漏りの原因が特定できない…」「何度修理しても雨漏りが再発する…」そんな場合は専門業者による調査が必要です。

プロの雨漏り調査では、散水調査・蛍光塗料調査・赤外線調査(サーモグラフィー)などの方法を用いて、目に見えない雨漏りの原因まで正確に特定します。

この章では、プロが行う具体的な調査方法を解説し、どのようなケースで業者に依頼すべきかについても紹介します。

雨漏りの原因がなかなか分からない場合は、ぜひ参考にしてください。

散水調査

散水調査は、実際の雨漏りと同じ状況を再現することで原因箇所を特定する方法です。

ホースを使って疑わしい部分に水をかけ、どこから水が浸入するかを観察します。

主に屋根や外壁、窓サッシなどの雨漏りが発生しやすい箇所に対して行われます。

調査には複数人での作業が必要で、1カ所ずつ順番に水をかけながら、室内に水が浸入するまでの時間や経路を確認します。

雨漏りの再現が難しい場合や広範囲にわたる場合は、他の調査方法と併用されることもあります。

蛍光塗料調査

蛍光塗料調査は、特殊な蛍光塗料を混ぜた水を使用し雨水の流れを可視化する方法です。

雨漏り箇所が目視では確認しにくい場合に用いられ、塗料入りの水を特定の場所に流し込み、紫外線ライトを照射することでどの経路を通って室内に浸入しているかを明確に確認できます。

特に複雑な構造の建物や、通常の散水調査では判明しづらいケースで効果を発揮します。

ただし、建物の状態によっては蛍光塗料が付着する可能性があるため、施工後の清掃が必要となります。

赤外線調査(サーモグラフィー)

赤外線調査(サーモグラフィー)は、温度差を利用して雨漏り箇所を特定する最新技術です。

建物の外壁や屋根に雨水が浸入すると、その部分の温度が変化するため、赤外線カメラで異常な温度分布を検出できます。

目視や散水調査では判別が難しい、コンクリート内部や壁の裏側の雨漏りの発見に有効です。

また、建物を破壊せずに調査できるため、コストや手間を抑えられるというメリットもあります。

より精度の高い診断が必要な場合に、専門業者が使用することが多い調査方法です。

まとめ:雨漏り箇所の見つけ方が難しい場合はプロに依頼しよう!

この記事のまとめ!

  • 自分で調査するなら 屋根・外壁・窓・ベランダ・換気口をチェック
  • ホースや懐中電灯を活用し雨漏り箇所を特定
  • 専門業者に依頼すれば確実に原因を特定できる

プロは散水調査・蛍光塗料調査・赤外線調査(サーモグラフィー)などの技術を駆使し、目に見えない浸水経路まで正確に特定できます。

早期発見・早期対策が何よりも重要です。

自分での調査が難しい場合や雨漏りが再発してしまう場合は、無理をせず専門業者に依頼し適切な補修を行いましょう。